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外径と内径をアウトマイクロで測定する際の計測誤差とその解決方法
2023/10/19 18:17
- NC立旋盤において、外径が大きくなるとアウトマイクロでの測定が困難となるため、内径マイクロを使用して内径を測定し、それから外径を計算する方法がある。
- 計測方法としては、内径マイクロで内径を測定し、次にブレードマイクロを使用して内径から外径を計測する。その後、内径と計測結果の2倍を足して外径の寸法を求める。
- 内径と外径の計測においては、アウトマイクロのアンビルが内径に対して斜めに位置することで計測誤差が生じる。この計測誤差は三平方の定理を応用して計算し、正確な計測値を求めることができる。
外径と内径をアウトマイクロでつまんだ時の計測誤差
2017/01/11 21:50
NC立旋盤を担当しております。
外径がФ500ぐらいなら一人で測れますが、それ以上になると誰かに機械を止めて、アウトマイクロを持ってもらわないといけません。
一般的な横旋盤なら縦に測るので一人でも測れますが、立旋盤なのでアウトマイクロを横にして測らないといけないので、計測に2人必要になります。
しんどいので、外径の計測にアウトマイクロの使用を辞め、一人で楽にできる方法でやっています。
?まず内径マイクロで内径を測る。
?内径から外径をブレードマイクロで測る
?内径+?の2倍を足して外径の寸法を求める。
という計測方法でやっています。
?の部分、別にブレードマイクロじゃなくても、普通のアウトマイクロでも誤差さえ計算すれば問題ありませんよね?
会社にもブレードマイクロはそんなに数はありません。
アウトマイクロで内径と外径をつまんだ時の誤差の計算ですが、
内径をФ600、アウトマイクロのアンビルがФ6とします。
?斜辺300、高さ3の直角三角形を描く。
?三平方の定理を応用し、底辺の長さを求める。
?よって底辺は299,984・・・・約0,016の誤差が出る。
?斜辺-底辺が計測誤差となり、計測にこの誤差を計算にいれる。
というやり方で合ってますでしょうか?
会社がCADで計算しろというのですが、関数電卓で数秒で計算できますし、CADを使うほどでもないと思います。
それとも、この計算方法、根本的に間違ってますでしょうか?
回答 (12件中 1~5件目)
矢高とかサグ量と呼ばれるものの計算ですね。
幾何学の問題としてならばご記載の計算方法で正しいです。
むしろ、CADで計算すると作画ミスで値を間違える危険が大きいと思います。
おそらく、会社の方はご記載の計算方法が特定寸法でのみ成立するものではないかという不安を持っているのではないでしょうか。
具体的な数値での計算例ではなく文字変数を用いた説明で寸法によらない計算方法であることを示した方がよいとは思います。
(会社側に理解できる能力があるか不安が大きいですが…)
計算不確かさの方も確認が必要です。
測定対象であるワーク外径をOD、計算される誤差をσoとします。
測定をする寸法は
内径マイクロで測定したワーク内径をID、その測定誤差をσi、
外形マイクロのアンビルエッジの外径をDa、その測定をσa、
外形マイクロでの厚み測定値をd、その測定誤差をσd
とします。
計算式は
OD=ID+2*(d-((ID/2)-底辺))
ただし底辺=(ID/2)/√((ID/2)^2-(Da/2)^2
となります。
計算される誤差は誤差伝搬の公式から各誤差と偏微分の係数の積の和で以下のようになります。
σo=|(∂OD/∂ID)*σi|+|(∂OD/∂Da)*σa|+|(∂OD/∂d)*σd|
各誤差の係数は以下のようになります。
∂OD/∂ID=ID/√(ID^2-Da^2)
∂OD/∂Da=Da/√(ID^2-Da^2)
∂OD/∂d =2
ID=600mm,Da=6mmなら
∂OD/∂ID=1.00005000375031
∂OD/∂Da=0.010000500037503
∂OD/∂d =2
となり、測定誤差の影響は主に外径マクロの測定によるものとなります。
アンビルエッジが摩耗などで多少変動しても外径計算値への影響はその変動のの1/100程度の誤差に収まることがわかります。
あと
σi=0.01mm(マイクロ目量)
σa=0.05mm(糸面取りや微細な欠けを想定)
σd=0.01mm(マイクロ目量)
と仮定したとき、各要素の誤差は
|(∂OD/∂ID)*σi|=0.010000500037503mm
|(∂OD/∂Da)*σa|=0.000500025001875mm
|(∂OD/∂d)*σd| =0.02mm
合計してσo=0.0305mm
となります。
大きくても外径マイクロの目量は0.01mmなので単純に考えれば測定誤差が3倍に増大します。
一方で、大きな外形マイクロの作業で測定姿勢などにより誤差が0.03mm以上出てしまうようならご記載の方法の方がよいといえます。
残りの懸念は、理屈上、外径マイクロとワークが点接触となるので接触部の圧力(応力)が通常より大きくなり、塑性変形での食い込みが発生しないかといいうものです。
少なくともダイヤルゲージや管厚マイクロなど測定部の変形が少ないといえる方法で測定したときとの比較は行っておくべきと思います。
蛇足、回答(6)(9)って市販のブレードマイクロメーターすら買わずに済ませれるかの質問に測定器特注を提案ってふざけてるの?
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この質問は投稿から一年以上経過しています。
解決しない場合、新しい質問の投稿をおすすめします。
回答(10)さんへ
回答(10)さんwrote:
>回答者、閲覧者の皆さん、質問内容を3べんほど読み直して下さい
改めて読み直しました。
質問者さんwrote:
>?の部分、別にブレードマイクロじゃなくても、
>普通のアウトマイクロでも誤差さえ計算すれば問題ありませんよね?
に対しての、
回答(2)さんwrote:
>アウトマイクロの内周側で角を当てることがよくないです。
と思いますし、
回答(8)(私)wrote:
>回答(2)さんwrote:
>>アウトマイクロの内周側で角を当てることがよくないです。
>私もそう思います。
なのですが、
こちらについてどうお考えでしょう?
(5)で回答済ですが自戒の念も込めて批判を恐れず再出いたします
回答者、閲覧者の皆さん、質問内容を3べんほど読み直して下さい
質問は
「ワークの外径をひとりで測定するため、誤差を手計算しているが、
考え方に間違いはないか?」
であり、欲しい情報は"答え"なので"Yes"か"No"となります
決して
「マイクロの角を当てて良いか?」
「正規の測定方法と比較した方が良いか?」
「計算の不要な方法はないか?」
「どの位の要求精度ならこの方法で良いか?」
などを問いてはいません
このサイトの多頻度回答者さんは経験豊富な方が多いので、ついつい
否定から入り、先読みをしてあれこれ書かれますが、今一度原点に立ち
返って質問者の意図を正しく汲みとるようにしたいものです
仕事においても、例えば会議でついついアレコレと尾ひれを付けてダラ
ダラと発言してしまうことが多々あり、反省する日々です
再出です。
前置きが長くなり、解り難かったですね。
“?まず内径マイクロで内径を測る”を
内側マイクロの測定子は端面が普通球面ですが、フラットな特注かカスタマイズした物を使用。
そして、“?内径から外径をブレードマイクロでない普通のマイクロで測る”り、
そのマイクロのアンビルやスピンドル径を?と合わせる。
すると、“?内径+?の2倍を足して外径の寸法を求める”が不要になり、誰でも使用できる。
がアドバイスの主旨で、業務改善提案にもなる内容と考えた次第です。(失礼でした)
回答(2)さんwrote:
>アウトマイクロの内周側で角を当てることがよくないです。
私もそう思います。
マイクロメータアタッチメントを利用されてはどうでしょう。
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http://tresashop.com/user_data/amc.php
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参考になれば幸いです。
補足
2017/01/13 21:45
フォローありがとうございます。
私としましては
『個人的には、誤差の計算方法はこれで合ってるハズ。しかし客観的に見て、この計算方法に落とし穴はないか?何か抜け落ちはないか?それとも、根本的に計算方法が間違っていないか?』
が気になっていて、第三者の客観的な解説を聞きたいのです。