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金属表面への金属異物張付きの件
2016/02/03 14:56
材質がSCR420PAで、プレス→切削加工→熱処理を行う製品がありまして、
熱処理後の表面に金属異物が張付いていました。異物のサイズは
5mm.×5mm.で厚みは0.5mm.ぐらいです。ツメで引っかいても取れません。
以前も同じようなことがありました。
熱処理は浸炭焼入れ焼戻しです。切削工程の切粉が付着していたのでは?
との意見がありますが、熱処理温度も800℃程度であり、溶着するとは考え難いです。推定でも良いので原因と張付くメカニズムを教えて下さい。何方か宜しくお願い致します。
回答 (4件中 1~4件目)
前の回答者さんのご指摘は間違いないものと思いますが、
プレス工程で、5mm×5mmに近い抜きカスがどのように発生するか、
徹底してご検討になることをお勧めしたいと思います。
直接に5mm×5mmの抜きカスが発生しなくても、大きな抜きカスが分断
されて5mm×5mm程度になる可能性がないか、
当該製品ではなく、同設備で加工した前の製品の抜きカスの可能性がな
いかなど検討なさっては如何でしょうか。
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回答(1)さんが正しいと思います。
前回のプレスの抜き滓が、プレス時に混入して製品と一緒にプレスされ圧着されたのだと思います。圧着プロセスは融点よりも遥かに低い温度で作用しますよ。ツメで掻いたくらいでは取れません。
プレス型にプレス後圧縮空気などでカスを飛ばす機能を追加してカスの混入を防ぐのが対策になるかと。
一番あやしいのは、プレス工程です。
後工程の切削加工面ではない場所なら、尚更あやしいです。
如何でしょうか?
何なのかについて、不定形な切削切粉でなく、プレスの抜きカスと推定しますが、徹底的に調べないと。
熱処理について、高温で長時間で非酸化性なのは浸炭。
各種金属の真空熱処理によるくっつき
http://mori.nc-net.or.jp/EokpControl?&tid=119946&event=QE0004
同じ現象なのは確かです。
対策はワーク同士を密着させずスペースを空けること。本件のようなこびりつきやすいブツを混ぜないことなど、ちょっとした工夫。
どうしてもならセラミックパウダー(ジルコニア)を撒く。
http://www.magnetec.co.jp/event2_130117.html
拡散接合とは
母材を密着させ、母材の融点以下の温度条件で塑性変形をできるだけ生じない程度に加圧して、
接合面間に生じる原子の拡散を利用して接合する方法です。
拡散接合する際は、図に示すように接合する材料同士を密着させ、真空や不活性ガス中などの
制御された雰囲気中で加圧・加熱します。
本法は接合面に生じる原子の拡散を利用して接合する方法です。
表面に酸化膜などなく清浄なほど、温度が高いほど、(押付圧が強く)密着するほど引っ付きやすい。極限の清浄さでは“常温接合”も起きる。
本件、こじれば剥れる位の引っ付きながら、起きては困るから、密着させないことが対策で上記ジルコニアをセパレータと呼びます。