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金属の結晶粒の大きさについて
2023/10/19 13:45
- 金属の結晶粒が粗大化していないかを見る方法として、オーステナイト粒度試験があります。
- 焼入れ後の物質は残留オーステナイトが微量とされており、マルテンサイト化しています。
- しかし、粒度試験ではなぜマルテンサイトではなくオーステナイトで粒度を見るのか疑問です。
金属の結晶粒の大きさについて
2016/10/19 23:44
金属の結晶粒が粗大化していないかを見るのにオーステナイト粒度試験というものがありますが、仕組みが良く分かりません。
焼入れ後のモノを見る際は、ほとんどマルテンサイト化しており残留オーステナイトは微量なはずなのに、何故マルテンサイトでなくオーステナイトで粒度を見るのでしょうか?
まだまだ勉強を開始したばかりで知識が浅くすみませんが、ご教授いただけると助かります。
質問者が選んだベストアンサー
測定するのは残留オーステナイトの粒度ではなく、熱処理加熱時のオーステナイト粒度です。
熱処理によりフェライトパーライト組織、ベイナイト組織、マルテンサイト組織になっていても、その機械的性質に熱処理加熱時のオーステナイト粒度が大きく影響します。文献を参照下さい。
回答(1)、お分かりの通り、相も変わらずトンチンカン回答ですね。
熱処理後にはオーステナイト組織はほとんど残っていない。観察するのは熱処理後の組織内に見える「旧オーステナイト粒界」。
亜共析鋼ならば初析フェライトのネットが、過共析鋼ならば初析セメンタイトのネットがそれに当る。
それらが見にくい場合は、浸炭により強制的に過共析状態にする。925度は浸炭に適した温度。浸炭したからと言って室温までオーステナイト組織のままになるわけではない。
「常温に戻しても925℃のオーステナイトの組織状態を観察できるよう、組織を固めるものなのでしょうか」
誤り。追記に書いたように浸炭したからと言って常温までオーステナイトのままになるわけではない。
「(浸炭温度が)925℃でオーステナイト粒度が最も観察しやすい状態であり」
その通り。初析セメンタイトのネット(網目)が最も見やすい状態にになる。
「通常の焼入れで残る残留オーステナイトは数が少なく、粒を形成出来ない」
概ね正しい。例えば焼入でマルテンサイト組織になっていると、残留オーステナイトは粒状になっておらず、針状や葉状のマルテンサイトの隙間に分散して存在しており、結晶粒度は観察できない。「数が少ない」からではなく「量が少なく分散している」から粒度が見えない。
「パーライトの粒界からオーステナイト時の粒の大きさを推定する」→誤り。パーライト組織では旧オーステナイト粒界は判らない。
初析フェライトも初析セメンタイトも白色の組織で、いずれも同様にオーステナイト粒界に沿って析出する。それらの量が多い場合には網目状になり、旧オーステナイト粒界が明瞭になる。
しかしパーライト比率が高くなると初析フェライトや初析セメンタイトは断続的になって網目状にならなず、旧オーステナイト粒が判別しにくくなる。例えば共析鋼では旧オーステナイト粒界はほとんど判らない。このような場合に浸炭法を利用する。
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その他の回答 (3件中 1~3件目)
回答にはならないのですが一言「へぇ~」
オーステナイト結晶粒度試験方法・・・↓なるほど
だから焼入れ前に、焼ならし(金属組織の微細化)をするのですねぇ。
知識としては知ってはいましたが、底が浅く理論までは知らなかった気がする。
差し詰め、料理に例えると「下ごしらえ」のようなものだろうか・・・
回答(1)、トンチンカン回答ではあるが初心者には受けが良いのは理由が?
初心者の希望する核心を相手の気持ちを読んで答えてあげる所だけは褒めたい。
但し、少しでも専門的にしかも深く突っ込まれると頗る硬く脆いセメンタイトの
ようなものだろう 嫌、金属というよりも形のないアメーバーだと思うのである
“残留オーステナイト 弊害”にて検索した内容をURLに記しましたので、数点確認してみて
くだされば判ります。
調べ方を知って、後学に活かしてください。
補足
2016/10/20 23:58
こんばんは。ご回答ありがとうございます。
色々と勘違いしているところがあったようです。
浸炭法というものの原理が良く分からないのですが、常温に戻しても925℃のオーステナイトの組織状態を観察できるよう、組織を固めるものなのでしょうか?
私の解釈では
925℃でオーステナイト粒度が最も観察しやすい状態であり、機械特性との相関づけることが出来る。
通常の焼入れで残る残留オーステナイトは数が少なく、粒を形成出来ないので
そもそも観察出来ないし、観察する意味もない。
と理解しましたが間違っていないでしょうか?
ご回答ありがとうございます。
大分分かってきました。
常温で観察出来るのは過共折鋼であればパーライトとセメンタイト
亜共折鋼であればパーライトとフェライトとなり、パーライトの粒界からオーステナイト時の粒の大きさを推定するということですよね?
その場合、わざわざ浸炭で過共析鋼にするのは、粒界にセメンタイトがいる方が
色が黒く見やすいからということなのでしょうか?
それとも
A3→A1徐冷時の初期フェライトの析出より
Acm→A1徐冷時の初期セメンタイトの析出の方が、よりオーステナイトの粒界に沿って析出し、常温時でも旧オーステナイトの粒度を推定しやすいからなのでしょうか?