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※ ChatGPTを利用し、要約された質問です(原文:オーステナイト系ステンレスの粒界腐食のメカニズム)

オーステナイト系ステンレスの粒界腐食のメカニズム

2023/10/19 07:23

このQ&Aのポイント
  • オーステナイト系ステンレスの粒界腐食のメカニズムについて、結晶粒界に現れるCが不動態被膜の生成に必要なCr量に満たなくなり、被膜が生成されずに腐食を招くというメカニズムがあります。
  • オーステナイト系ステンレスを600℃付近まで加熱すると、結晶粒界にCが現れやすくなります。
  • 600℃付近まで加熱すると、結晶粒界近傍でCrとCが結びついてCr23C6として安定化し、Crが不動態被膜の生成に必要なCr量に満たなくなります。それにより被膜が生成されずに腐食を招くと考えられています。
※ 以下は、質問の原文です

オーステナイト系ステンレスの粒界腐食のメカニズム

2013/01/20 23:37

オーステナイト系ステンレスを600℃付近まで加熱すると、固溶できなくなったCが結晶粒界に現れ、そのCが結晶粒界近傍でCr(クロム)と結びつくことでCr23C6(Cr炭化物)として安定するが、結晶粒界近傍ではCr炭化物生成に消費されたCrが不動態被膜の生成に必要なCr量(12%Cr)に満たなくなり、そのCr欠乏層で被膜が生成されずに腐食を招くというように認識していますが、間違っていませんか?

また、なぜ600℃付近まで加熱すると、結晶粒界にCが現れやすくなるのでしょうか?
(常温では十分固溶されていたCが、加熱されると固溶限度を超える、ということでしたら、その理由が分かりません。むしろ高温の方がCは固溶されやすいように思うのですが・・・)

基本的な質問かもしれませんので恐縮ですが、どうぞよろしくお願いします。

質問者が選んだベストアンサー

ベストアンサー
2013/01/21 14:48
回答No.3

1.オーステナイトステンレス鋼の鋭敏化現象(粒界腐食感受性)のこと
 600~800℃の温度域に加熱されると,ご指摘の如くCr炭化物がオーステナイト粒界に析出し,粒界近傍にCr欠乏層が形成されます。この現象が鋭敏化と呼ばれる現象で、粒界腐食の最大の原因です。主に溶接やろー付けで発生します。

2.Cの固溶化限度
 オーステナイトステンレス鋼の固溶化熱処理温度領域(1050℃)付近での炭素固溶限度は0.07~0.1%ですが、600~800℃付近の固溶限度は数ppmしかありません。
 オーステナイト系ステンレス鋼は固溶化熱処理により高温から水中急冷(焼入状態)を行って作られるため、急冷により常温でも炭素を過飽和状態0.07~0.1%を含んだ状態で製造されています。
 このため、同鋼を常温から加熱し500℃以上に加熱した場合、過飽和の状態ですから粒界付近より炭素が析出し始め、粒界付近のCrと結合しCr炭化物を構成する鋭敏化現象が起こることになります。
 つまり無理に溶解していたものが温度を上げることにより出てくる訳です。750℃付近が最も溶解濃度が低く、最も鋭敏化がはげしい温度です。

3.鋭敏化の防止
 炭素が多いほど、鋭敏化がはげしいため、溶接などを行う場合には、ローカーボン材を用います。 sus304L←ローカーボン材の記号

  
 

 




 

お礼

2013/01/21 22:23

ご回答ありがとうざいます。
オーステナイト系ステンレス鋼は固溶化熱処理により作られ、常温でも炭素を過飽和状態0.07~0.1%を含んでいるために、加熱によりCが溢れだしてしまうようなイメージなんですね?
 オーステナイト系ステンレス鋼はCを無理に溶解している状態だということは知りませんでしたので、大変勉強になりました。ありがとうございました。

質問者

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その他の回答 (3件中 1~3件目)

2013/01/21 10:36
回答No.2

“Fe3C 固溶 析出”にてネット検索したり、専門書を大きな図書館や工学系の大学図書館で
確認すると判り易いです。

回答(1)さんと似たURL資料になりますが、簡単な説明文が記載されているので確認ください。
URLから、専門書の道筋が判り易く、確認し易いと思います。
(どこまでの説明が必要か不明のため)

お礼

2013/01/21 22:26

ご回答ありがとうざいます。
いろんな専門書でも探してみたのですが、よくわかりませんでした。
ご紹介いただいたURLも参考にさせて頂きます。

質問者
2013/01/21 08:18
回答No.1

オーステナイト系ステンレス鋼といっても、鉄が主成分の炭素鋼合金だから
加熱以前にFe3Cで固溶されていたものが600-900℃で粒界中の炭素が析出してき
てCr23C6(Cr炭化物)に置換されてしまうということじゃないか。また、それ
以上高い温度にすれば合金として存在できずに、全てが固溶されるのだろうか

お礼

2013/01/21 22:32

ご回答ありがとうざいます。
常温でFe3Cに固溶しているCが、なぜ加熱されると出てきてしまうのかが理解できませんでした。(単純に高温の方がCは固溶しやすいのではないかと思ったんです)
なお、1050~1100℃へ加熱して急冷する「固溶化熱処理(溶体化処理)」を行えば、Cr23C6は改めて分解、固溶されて、粒界腐食は起こらなくなるようですね。
ご紹介いただいたURLも参考にさせて頂きます。

質問者

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