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HRC55以上のR1を落とす方法とテーパタイプとストレートタイプのピンの違い
2023/10/18 22:19
- 購入したミスミのピンFPYT6-P12-L12-B10には、位置決め部φ12と逃げ溝の角にR1が残っています。これが原因でプレートに端面が密着できず、落とす方法を知りたい。
- テーパタイプのピンではRがつかないのに対して、ストレートタイプのピンではRがつく理由について知りたい。Rは意図的につけているのか、それとも製作上仕方なくついているのか。
- HRC55以上のR1がついているピンを落とす方法について詳しく教えてください。R1を落として端面に密着するための対策を知りたい。
HRC55以上 のR1を落としたい
2012/09/17 09:09
プレス金型の材料位置決めピンの役割で
購入したミスミのピン
FPYT6-P12-L12-B10
ですが、圧入部φ6のところと 位置決め部φ12との境の
逃げ溝の角にR1が残っています。
このR1があるために プレートに端面が密着するところまで
入れる事が出来ません。HRC55以上あるみたいですが、
どのようにしてR1を落として 端面まで密着できるようにできますか?
またテーパーありのピンだとrはついていないみたいなのですが、
なぜ テーパタイプならRなしでいけて ストレートならRがついてしまう
のでしょうか? Rは意図的につけているのか
それとも 製作上仕方なくついているものなのでしょうか?
回答 (5件中 1~5件目)
> どのようにしてR1を落として 端面まで密着できるようにできますか?
ピン側に細工するのではなく、穴側にそれ相当の面取りをして、端面まで密着させます。
> このR1があるために プレートに端面が密着するところまで 入れる事が出来ません。
> HRC55以上あるみたいですが、…
研磨する砥石の逃がし用溝です。(ねじ切り用の逃がし溝と目的が似ています)
そして、できるだけ応力が集中にないように、単純な突っ切り溝のRとしていないのです。
HRC55以上なのでφ6mmは研磨仕上げです。
逃がし溝とRは、砥石の逃がしなので、研磨仕上げではありません。
応力集中の緩和だけの目的では、溝が省かれRだけにして、そのRを研磨します。
その場合には、URLに示すような研削となりますが、φ6mmの研磨仕上げもあり、砥石の交換や
ドレッサーを行なうことになり、コストアップになります。
> またテーパーありのピンだとrはついていないみたいなのですが、なぜ テーパタイプ
> ならRなしでいけて ストレートならRがついてしまうのでしょうか?
> Rは意図的につけているのか それとも 製作上仕方なくついているものなのでしょうか?
前述の内容で解らなければ、“テーパーありのピンだとrはついていないみたい”の具体例を
提示ください。
前述記載内容をベースに説明します。
研削と切削の違いはありますが、ヌスミ/逃がしの使用方法は同じです。
http://kakou-costdown.com/contents0301.html
( ↑ ネッキング(ぬすみ)加工によるR工数削減 <1>, <2>や<3>なども要確認)
http://tool.misumi.jp/basic/detail/detail12.html
( ↑ 工具の一部とワーク面が接触するなどの可能性があり、ワーク側の対策)
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他の方も同じ意見のようですが、Rはオレ防止のためにつけてあります。
当社ではそれでも折れる場合があり、Rを鏡面磨き追加工することもあるほどです。
したがって、たとえ負荷が少ないと見込めてもRをとってしまうことはお薦めしません。
相手側の加工を考えたほうがよろしいでしょう。もちろん相手側も同程度の硬度があると考えられるので、加工はどうするか?といえば、リューターで砥石研削が最も安価でしょう。綺麗に取りたいのであれば放電、旋盤でチャックできる形状ならば旋盤にて超鋼バイトで加工がいいでしょう。
>このR1があるために プレートに端面が密着するところまで
入れる事が出来ません。
プレートにC1(C1以上の加工)加工をすればプレート面の密着するところまで入れる事ができます。プレートが焼き入れ加工済みでしたら、放電加工で追加工できます。
>Rは意図的につけているのか
回答(1)様が書かれているとおり、Rを付けることにより応力集中係数を少なくすることができます。つまりピンが折れにくくなります。私が設計するときは可能なかぎりRは大きくとります。ピンのRは必要と思われますので、Rを追加工で取ることはお勧めしません。ピンにかかる負荷が極端に小さい場合はピンRの除去加工もありかと思います。
カタログに適する用途を書いてます。
http://jp.misumi-ec.com/pdf/fa/2012/p1_1355.pdf
FPYT:位置決めピン横当て対応タイプ
横方向からの荷重が加わるシーンを想定して研磨逃げ溝形状を変更し、
折損しにくい材質でご用意しました。
回答(1)の通り特に横荷重の応力集中を緩和したい時に使い、でない用途にはR0.2の突切りバイトで逃がしたタイプを使ってくださいとの主旨です。
http://myhagisan.la.coocan.jp/zairiki/yomoyama/yomoyama1/yomoNo7.pdf
R=0なら応力集中係数2.9
5 〃 1.7 (Rは相対値なので比較はできない)
FPYTの形状はくびれて径を減らすから強度は下がるが、そのマイナスよりRを大きくして応力集中係数を減ずるプラスの方が大きい。
対策として最も簡単なのは相手に面取する。焼入れならリューター。
旋削も充分可能ながら、パンチフォーマがあれば研削です。
>プレス金型の材料位置決めピン
FAメカニカル用部品なので、できればプレス金型用のものを使いたいところです。
この形状の目的は応力集中係数を下げることにあり、ワザと付けてます。
■逃がし用溝だけを考えたタイプ。R0.2の突切り形状や、お任せで明示していないもの。
http://jp.misumi-ec.com/ec/ItemDetail/10100144820.html
■R≦0.3とかR0.5~1.0など円筒研削で難なく出来る成りいき寸法。応力集中も考慮して溝を設けないタイプ。
http://jp.misumi-ec.com/ec/ItemDetail/10100171760.html
http://jp.misumi-ec.com/ec/ItemDetail/10100144730.html
このように図面でその意図がハッキリ読みとれます。
ミスミは用意してないようだが、円筒研削を丁寧にやればR≦0.03 までは可能で、パイロットとリフターを兼ねるようなピンも出来ます。
チョットの加工なので、VNMG/R0.4のK種超硬またはPVDコーティング
のインサートでターニング加工が可能と思われます。
しかし、直角度が損なわれる心配もあるので、ピンの追加工はお勧め
しません。
相手側に面取り加工はできませんか?
Rは応力集中緩和と思いますが...これについては、他の識者の方の
回答に期待します。
どーっと回答が付きましたが、同様のご意見で安心しました。