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ペルチェ素子の制御方法について教えてください
2023/10/18 16:29
- 現在、ペルチェ素子6枚を直列に接続し、PWMで得た電圧を印加しています。しかし、いくら電圧を印加しても冷却されず、逆に冷却面が温まってきます。
- 冷却面が温まってくる現象について、原因が分からず困っています。キャリア周波数の問題も考えましたが、可変してみても冷える気配はありません。
- 詳しい方に教えていただきたいです。何が原因で冷却されないのか、ご教示ください。
ペルチェ素子の制御を教えてください。
2011/05/12 17:11
現在、ペルチェ素子6枚を直列に接続し、PWMで得た電圧を印加しています。各素子に約12V印加したいので、約72V程度を印加している状態です。元の電源は商用100Vを整流し約141V程度です。
しかし、いくら電圧を印加しても冷却されません。逆に冷却面が温まってきます。ちなみに、無理やり位相制御を整流して印加するとまともに冷えます。
なにが原因か全く分からない状態です。
キャリア周波数に問題があるかと思い、50~5kHzまで可変してみましたが、冷える気配がありません。
どのたか詳しいかたがおられましたら、ご教示お願いします。
質問者が選んだベストアンサー
回答(2)さんのご指摘と同じ意味合いですが、具体的な計算例を示して
みます。
◆ペルチエ素子1枚の仕様が、以下のとおりと仮定します。
動作電圧:12V
動作電流:6A
吸熱力 :60W
上記の値から、ペルチエ素子の抵抗値は、12V÷6A=2Ωです。
12V印加して、6Aの電流を流したとき、自分自身の発熱は、
6A^2 × 2Ω = 72W となります。
冷却力が60Wですから、排熱は72W+60W=132W
この132Wが、正味の熱移動能力であり、この値が通電電流に比例します。
◆この素子を、2倍の電源電圧、デューティー比50%のPWM電源で
駆動したらどうなるか試算します。
◎PWMの電圧が印加する期間に流れる電流は、
24V÷2Ω=12A
定常時の2倍流れますので、正味の熱移動能力は、132W×2=264W
このとき、ペルチエ素子自体の発熱は
12A^2 × 2Ω = 288W と計算できます。
冷却力は、正味の熱移動能力から自己発熱を差し引いた値なので、
264W - 288W = -24W と計算できます。
冷却力がマイナスと言うことは、全く冷えないと言うことです。
◎PWMの電圧が印加されない期間は、電流が流れませんから、
自己発熱も冷却力も0Wです。
◎平均冷却力は、PWMの電圧が印加する期間の特性に、デューティー比を
掛ければ求められます。
冷却力:-24W × 50% = -12W ということです。
◆ご自身で既に記載なさっていますが、冷却力が無くなった原因は、PWM
によって平均電圧を制御しようとしたことに原因があるものと推定します。
◆PWM制御を使うことを前提とした対処方法としては、PWM回路と
ペルチエ素子の間に、LCフィルタを挿入して、ペルチエ素子に掛かる
電圧を平滑直流にすることが考えられます。この場合、フィルタ容量を小さ
くて済ませるには、キャリア周波数は高い方が有利です。
なお、PWM回路は、LCフィルタの作用で、スイッチ素子がオフ期間にも
出力電流が流れますので、フライホイールダイオードが必要です。
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その他の回答 (4件中 1~4件目)
冨士設計 大曲です
ペルチエ素子のPWM駆動はNoアイデアですが、今までの回答の補足
吸熱力 :60W
電力 :72W
では無謀な実験
冷却設備を作る時は効率2以上をめざしましょう。
とくにペルチエ素子は熱の伝道体なので一段辺りの温度差も限界があります。
>逆に冷却面が温まってきます
とりあえず
放熱面の温度もはかり温度差がどの程度か。
温度差があれば放熱面の冷却方法を考えなおす。
http://www.n-tecmo.co.jp/custama/per_gen.htm
PWM制御してるから
ペルチェは冷やすというより熱交換器なの
PWM制御すると 止まっているときに 熱が奪えないので
冷えません
http://tarabagani.net/dosv/peruche/index.htm
抜粋
ペルチェ素子の熱移動能力は、流れる電流に比例する。
中略
印加する電圧が低い程、(能力/発熱量)が高い事になる。
ペルチェは
電圧は低いほうが発熱せず 電流が高いと冷える
ただし見かけの電圧/電流値ではないよ
もう少し書くと
止まってるときは
ゼーベック効果でペルチェ素子が反対に働くので
冷えないはずです
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BC%E3%83%BC%E3%83%99%E3%83%83%E3%82%AF%E5%8A%B9%E6%9E%9C
放熱は確実に出来ていますか?
電圧をかけすぎると放熱が追いつかずに冷却側へ回ってきますよ
電圧を下げて徐々に電圧を上げながら性能を確認すると
適切な電圧が確認できます。
お礼
2011/05/19 08:11
非常に詳しい解説ありがとうございます。
PWMは難しそうなので、降圧チョッパーを使って電圧制御しようと思います。
どうもありがとうございました。