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軸/穴寸法公差の考え方
2023/10/18 15:20
- 軸/穴寸法公差の考え方について解説します。質問文章では、外径φ35 +0.1mm/-0.1mmのシャフトと内径φ35 +0.3mm/-0mmのワッシャの組み合わせについて問題があるかどうかを検討しています。
- 現在の市販品の組み合わせでは、シャフト(軸φ35.0)にワッシャ(穴φ35.15)が問題なく入り使用できていますが、将来的にシャフトとワッシャの最大/最小径が組み合わさる場合に問題が生じる可能性があります。
- 一般加工品に変更する場合、スキマ0.15mmを確保するためにはどのような寸法公差の与え方が適切かを考える必要があります。
軸/穴寸法公差の考え方
2011/06/29 00:21
外径φ35 +0.1mm/-0.1mmのシャフト(市販品)に、内径φ35 +0.3mm/-0mmのワッシャ(市販品)を入れ、ワッシャのガタが少なめ(スキマ0.15mm)でスルスル回転するように使用しているものがあります。
今のところシャフトとワッシャが公差中心(基準寸法)で仕上がっており、シャフト(軸φ35.0)にワッシャ(穴φ35.15)が問題なく入り使用できていますが、将来的には最悪の状況で、シャフトが最大径(軸φ35.1)、ワッシャが最小径(穴φ35.0)となり、スルスルどころかシャフトにワッシャが入らなくなる場合も予想されます。
コスト面より共に市販品を選定してしまいましたが、寸法公差の考え方としてはこの選定には問題があったのでしょうか。
また、共に市販品ではなく一般加工品に変更した場合、スキマ0.15mmを確保するためには、各々どのような寸法公差の与え方が適切なのでしょうか。
回答 (7件中 1~5件目)
使用部分の重要度に拠るところ大と思います。
自動車組立などでは、タクトタイムを狂わないよう公差上不具合の可能性はわずかであっても排除。
『トヨタ・アクセルペダル・吸湿膨張』の超弩級品質事故。精密なはめあわせでなくとも経時変化を考慮したすき間を設定すべきだった事案。
問題が生じてからでも対処可能な事案なら、考え過ぎなくともよいはず。例えばワッシャは箱買で長期分在庫するなど。
しかし、ワッシャ(穴φ35.15)がプレス抜ならパンチの摩耗で -0.05 までで止まるとの感覚で充分だったのが、海外では公差ギリギリまで使うとかになると、やはり感覚も変える必要があるかと。
はめあい公差の話
http://mori.nc-net.or.jp/EokpControl?&tid=255909&event=QE0004
No.38052 有効数字(有効桁数)について
・回答(3)H6/h5はすき間ばめなのか? との私論提起
・限界ゲージ方式を適用するなら、すき間ばめと言える
・測長機で計測するなら、締まりばめになる可能性もある
軸径 -0.2/0 穴径 +0.2/0 などと、安易に書く公差でも考え方は共通。
事前に知っているがコストの為に敢えてそうしないか、知らないで事後慌てるかの違いは大きい。
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この質問は投稿から一年以上経過しています。
解決しない場合、新しい質問の投稿をおすすめします。
公差の設計的な考え方に、組み合わせ公差についてのものがあるが
このような場合にも知っておかれるだけでも、良いのではないかと思う
ちなみに、下記参考サイトも図解で判り易く書かれていて一読の価値あり
http://gijyutsu-keisan.com/mech/design/tol/tol_2.php
っと投稿しようとしたら、はははさんが先に投稿されてますねハハハ失礼
選定と、将来の危険性については、他のアドバイザー諸兄と同じ考えです。
それでね・・、
寸法公差の設定が緩い市販品を用いて、
隙間の厳しい組み合わせを実現したいなら、以下の手があります。
「選択組み合わせ」と呼ばれる方法。
面倒ですが、軸径とワッシャの穴径を、全数検査します。
(フォトセンサ等による自動測定が望ましい。)
(等級ゲージを作っておいて、入るか入らないかでも良し。)
この結果で、数段階に等級分けしておきます。
あとは、必要な隙間が実現できる様に組み合わせるだけです。
段階幅と数は、御自身で考えて、適宜に決めて下さい。
実は、エンジンのピストンとシリンダは、
割とラフな加工をするのですが、
隙間は、5μm幅のステップで組み合わせます。
一番小さなピストンと、一番大きなピストンとでは、
排気量が違う!(厳密にはね・・。)
御参考になれば幸いです。
書き忘れた。
「選択組み合わせ」は、ベアリング等では当たり前の手法。
何を今更の感があると思いますが、この件では使えそう・・。
例えが妥当か判りませんが、
あるメーカーのフォトスイッチは良品率9*%。検査工程を省いているのでしょう。
(良品100%出荷にしても、出荷からエンドユーザーまでで100%でなくなるなら、検査工程
を省いて安くユーザー供給使用でしょうか?推測ですが)
カタログにもその内容を記載し、少し多めに注文するかロット単位で注文する物です。
さて、今のところ問題がないなら現状維持でOKではないでしょうか。
そして、シャフトが最大径(軸φ35.1)、ワッシャが最小径(穴φ35.0)となり、
スルスルどころかシャフトにワッシャが入らなくなる場合の想定を、
1.ワッシャ穴をφ35.0mm → φ35.2mm程度に追加工できる段取りをしておく
2. ロットでワッシャ穴を測定し、φ35.2mm程度のロットがあれば、事前にストックし
シャフト最大径(軸φ35.1)が来たら使用する
とし、対応する事にすれば良いと考えます。
それと、一般加工品に変更した場合のコストもはじきだし、最終決断をすべきです。
稀にある事に対し、どのように対処するかをコスト的に最終決断をすべきです
一般加工品に変更は、シャフトをφ35mmのミガキ材に変更ができるのであれば、
プラス公差はなくなり、理論的にワッシャが入らなくなる事はありません。
お礼
2011/06/29 21:51
早速の回答ありがとうございました。
ご指摘の通りワッシャ内径をφ35.0mm→φ35.2mmに変更(一般加工品化)する準備を始めます。
「どのように対処するかをコスト的に最終決断をすべきです」は同感です!!
公差計算をしてください
ワースートケース
http://monoist.atmarkit.co.jp/fmecha/articles/kosa/02/kosa02d.html
お礼
2011/06/29 21:45
早速の回答ありがとうございました。
公差解析(ワーストケース、二乗和平方根)の考え方は参考になりました。
掲載記事を読んでみて、ワッシャ内径をφ35 +0.3mm/-0mm→φ35.2 +0.3mm/-0mmとし、基準寸法そのものを変更した方(一般加工品化)がいいような気がしてきました。選別や不具合品の扱いの手間などの部品管理面も重要ですので。
お礼
2011/06/29 21:59
早速の回答ありがとうございました。
「選択組み合わせ」も考え方(方策)としてはOKですが、エンジンのピストンとシリンダ・・・ほどシビアな部品でもありませんし、全数検査や選別の手間も馬鹿にできません。ワッシャ内径をφ35.0mm→φ35.2mmに変更(一般加工品化)する方向で検討しようと思います。