本文へ移動
サポートシェアリングソリューション
OKWAVE Plus

このQ&Aは役に立ちましたか?

ベストアンサー
※ ChatGPTを利用し、要約された質問です(原文:SUJ2熱処理材のめっきに関して)

SUJ2熱処理材のめっきに関して

2023/10/18 09:31

このQ&Aのポイント
  • SUJ2材料に熱処理を行い、その後に無電解ニッケルめっきを検討しています。
  • しかし、めっき工程で水素脆性が懸念されベーキング処理が必要とされます。
  • 母材を痛めずにめっきをすることは可能でしょうか?ベーキング温度を下げることで効果はあるのでしょうか?
※ 以下は、質問の原文です

SUJ2熱処理材のめっきに関して

2010/02/15 18:17

SUJ2材料に熱処理を行い(HRC59程度)、その後にめっき(無電解ニッケルめっき)を検討しております。
めっき工程で水素脆性が懸念されベーキング処理が必要とめっき業者から言われました。
ただし、ベーキング処理をしますと母材が痛む(硬度低下)ことが懸念されます。
母材を痛めずにめっきをすることは可能でしょうか?
また、ベーキング温度を下げたりして対応は可能でしょうか?(100℃~150℃程度)また、効果はありますでしょうか?

過去に似たような質問もありましたが、条件がこまごまと違っていたため質問させていただきました。

質問者が選んだベストアンサー

ベストアンサー
2010/02/18 11:27
回答No.3

水素脆性について回答させて頂きます。
私は航空機部品の表面処理を担当しておりますので、民製品に対する要求と比較して厳しいかもしれませんが、考え方は同じと思います。

まず、表面処理において水素を発生する処理(電気メッキ、無電解メッキ等)では処理時間に関係なく水素吸蔵を起こします。そして水素脆性感受性は、部品の硬度が高くなるに従って高くなります。従って、処理後はベーキングが必要になります。無電解ニッケルメッキについては、航空機分野では一般に、RC40以上の部品に要求されています。

ご質問のRC59の部品に付いては(戻し温度が200℃として)、
  135+/-14℃ 23時間以上
が要求されています。

当然、温度が高く、そして時間が長くなるほど効果は大きくなりますが、温度に付いては硬度低下がありますので、航空機分野では最高温度は「戻し温度の14℃低い温度」とされています。

もう一点注意が必要なのは、メッキ処理前の応力除去です。
熱処理硬化後に機械加工されている場合、部品に加工の残留応力がありますので、そのままメッキするとメッキ中に水素脆性破壊してしまいます。その為、メッキ前に応力除去のベーキングを行う必要があります。温度はメッキ後ベーキングと同じ、そして時間は5時間以上でよいと思います。

長々と書いてしまいましたが、ご参考になればと思います。

残留応力について、要求では熱処理後の研摩(Ground)、機械加工、冷間成形、冷間強制等が例として記載されています。
今回の面出しがどの程度の加工になるかによるのですが、さらっと当る程度であれば問題ないと思います。又、研摩箇所の母材硬度がRC40以下であればこの場合も応力除去は必要ありません。
但し、メッキ後のベーキングは焼入れ部分にメッキするしないに係わらず、メッキ後は必要です。

お礼

2010/02/18 19:11

回答大変ありがとうございます。

航空機関係との事で厳しい条件での意見は大変ありがたいです。
この条件を満足すれば、汎用機全般の要求は満たせるはずです。

ベーキング温度・時間参考にさせていただきます。

また、残留応力の件は考えていませんでした。
実際の負荷がかかる部分ではありませんが熱処理とめっきの間で機械加工があります。焼入れは部分焼入れで、加工は焼きいれしない部分です。面を出す程度の研削です。
この場合も応力除去は必要になるでしょうか?

今回のこちらの条件では応力除去は必要ないですね。
めっき後のベーキング処理は前回、教えていただいた温度で行う方向で進めます。
実機での試験も含め検証もしたいと思います。

本当にとても参考になりました。
また何かございましたらよろしくお願いします。

質問者

このQ&Aは役に立ちましたか?

この質問は投稿から一年以上経過しています。
解決しない場合、新しい質問の投稿をおすすめします。

質問する

その他の回答 (3件中 1~3件目)

2010/02/18 09:13
回答No.2

水素脆性については、たとえば航空機用部品など安全率を削ぎ落としてギリギリで使う場合と、そうでない場合とは考え方を変えるでしょう。
後者の例としてリニアガイドの円柱では、SUJ2にクロムめっきしているのがごく一般的だし、無電解ニッケルめっきもあるようです。
その判断がまず大事。

ベーキングは温度、時間とが乗数的に効くようで、焼戻し温度と接近しており悩ましいところですが、
SUJ2なら HRc60 以上に焼入れ可能、焼戻し 200℃ で HRc59 程度となっている。普通は1時間ぐらいで引上げるが、2時間~まで引き延ばした時どうなるかは資料がないが、硬度が下がることは間違いない。これより温度を下げる方向で両立する可能性がナローパスだが有るように思える。

無電解ニッケルはそのままでは軟らかいので耐摩耗性が低い。それと厳しい条件では錆の発生も有り得る。どのような使用環境かもすこし気になります。

お礼

2010/02/18 12:08

回答ありがとうございます。
防錆、硬度、磨耗性や密着性、水素脆性等複雑に絡み合い悩ましい限りです。

あまり詳しくは言えないのですが使用用途は汎用機の部品になります。(実際の最終ユーザーでの使用方法や使用条件はまちまちになります)
各部品、アッセンブリ状態で社内の規格にて安全率はとっていますが、この工程での安全率は現状ではとっていません。

低温のベーキング処理等をおこない、実機での検証をやってみます。
ありがとうございました。

質問者
2010/02/16 00:12
回答No.1

無電解ニッケルめっきの前にシアン化銅ストライク又はニッケルストライク(ウッド浴)めっきを行ってはどうでしょうか。水素の吸蔵量が抑えられるかもしれません。但し、前処理を行うときに酸を使用するのでどうしても水素は入ってきます。
ベーキングの有無については要求された硬度を満たしていれば必要ないと思います。
ベーキング温度については文献を見ると150℃以上になっています。低温での効果は実際に処理をして評価することが確実と思います。

その工程で良いと思います。
化学研磨や酸処理は水素吸蔵があるのでできるだけ短時間で低濃度で
行う必要があります。たいした説明ができずすみません。

参考資料
http://www.jod.or.jp/jod-sozai/sozai-Fe1.html

お礼

2010/02/16 11:19

回答ありがとうございます。
こちらの条件が不足していたため補足します。
今回の加工品が電気めっきやショットブラスト(焼入れスケール除去)がやりにくい形状のため、化学めっき(無電解ニッケルめっき)を検討しております。
焼入れのスケール除去も化学研磨で行う予定であり、この工程でも水素の吸蔵があります。
工程としましては、化学研磨→前処理→めっき→ベーキング処理 を検討しています。この工程でもんだありますか?

化学研磨は今まで使ったことがないので、その点も不安ではあります。

実際に試験をする予定ですが、極力資料を集めたいと思います。

回答大変ありがとうございます。
アドバイスや参考資料にありますように、めっき業者と前処理、後処理の時間や濃度、必要性を打ち合わせたいと思います。
また、実際に評価実験したいと思います。
いろいろな要素が交錯して金属は本当に難しいと感じました。ありがとうございました。

質問者

お礼をおくりました

さらに、この回答をベストアンサーに選びますか?

ベストアンサーを選ぶと質問が締切られます。
なおベストアンサーを選びなおすことはできません。