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コイルのレアショートとは?発熱の原因と対策
2023/10/17 22:18
- コイルのレアショートとは、コイル内部の巻線が接触してしまうことを指します。
- レアショートが発生すると、コイル自体が発熱し、インダクタンス値が減少します。
- レアショートのメカニズムについては、より詳しい検証が必要ですが、巻線の絶縁不良や振動などが原因と考えられます。
コイルのレアショート
2009/01/16 21:31
先日試験中にコイルがレアショートを起こし、コイル自体が発熱してしまいました。
レアショートしてもその部分の巻き線数が変わり、インダクタンス値が減るくらいで、発熱はしないだろうと想定しておりましたが何故このような事になったのかメカニズムが解りません。皆様のご助言をお願い致します。
回答 (1件中 1~1件目)
仮にコイル全体の巻数が100ターンとして,そのうち1ターンだけが
レヤーショートしたと仮定します。
99ターンは活きていますから,鉄心には正常状態とほとんど変わらない
磁束が発生します。
ショートした1ターンも磁束に鎖交しますから1ターン分の起電力が発生
します。この起電力に対して,流れる電流を制限する抵抗成分は,1ターン分
の銅線の抵抗分のみになります。従って,レヤショートした部分には,通常
状態よりも遙かに大きな電流が流れて異常過熱します。
異常過熱によって巻線の被覆(エナメル)は劣化して,レヤーショートの
範囲はどんどん拡大して,短期間の内に全体が焼損することに至ります。
1-2次の分かれたトランスでも,1次巻線のみのコイルでもレヤーショート
の際の過電流が流れるメカニズムは同様です。もちろん,鉄心の構成がE-I
コアであっても,トロイダルコアであっても基本的なメカニズムに変わりは
ありません。
今度はこちらから質問させていたできます。どのような状況からレヤーショー
トと判断なさったのでしょうか?
前の回答にも書きましたが,レヤーショート状態で通電を続けると,
熱的な損傷部が拡大して,きっかけとなった小さな傷を発見することは
通常は困難と思います。
微細な傷は,異常発熱したものではなく,同様の条件で製造したものから
見つけたのでしょうか?
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コイルの巻線は,通常の電線に比べ大変に絶縁被覆が薄く作ってあります。
このため,被覆の機械的強度は強くありません。傷の部分には絶縁性がありま
せんから,傷と傷が接触すればレヤーショートを起こします。
一般に,傷と傷が接触する可能性は少ないので,微少な傷があるからといって
即レヤーショートを起こすわけではありませんが,無傷に比べてレヤーショー
トを起こす可能性が増大します。
ちなみに,「レヤーショート」を日本語に訳すと,層間短絡です。
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お礼
2009/01/18 20:25
ご回答ありがとうございました。
トランスはレアショートで発熱するという認識はもっていたのですが原因はこれも教えて戴いた理屈と同じなのでしょうか?
ちなみに今回レアショートしたコイルは「トロイダル・コイル」です。
お礼が遅くなり大変申し訳ありませんでした。
大変申し訳ありませんが再度ご質問させていただきます。
今回のコイルの傷の程度は顕微鏡でないと確認出来ない本当に微細な物でした。
こんな程度でもレアショートに起因するのでしょうか?