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コンデンサマイクの回路定数決定
2023/10/17 14:40
- 質問文章からセンセーショナルなタイトルを生成します。
- コンデンサマイクの回路定数を決定する方法について調べました。
- また、マイク回路の評価によく使われる周波数についても考察しました。
コンデンサマイクの回路定数決定
2009/06/23 22:35
電気回路の勉強真っ最中ですが、最近、部品としてのエレクトレットコンデンサマイク(以下 ECM)の実験をしています。
ECMは抵抗を接続し、抵抗とECMの間から音声信号を出力させることは、各社のECMのデータシートを見ると様々な記載があるのでわかります。一般的には以下のようです。
Vs(電源電圧)
|
RL
|
+------||------○OUT
|
MIC
|
GND
現在LAUBE TECHNOLOGY社製のECMが手元にあり、データシートを見ると
Power Supply (Vs) 1.5V
Resistance Loading (RL) 1.5KΩ
Max Current 0.5mA
Max. Operation Voltage 10V
などの記載があります。データシートの見方からして自信がありません。
上述の記載の場合、以下のように読み取ってしまいます。
・電源電圧Vs=1.5V、RL=1.5kΩの時、OUT側に最大0.5mAが出力される。
(ECM内にはFETがあるためほとんどの電流はOUTへ流れると解釈)
・電源電圧Vsは10Vまで使用できるが、Max Current=0.5mAは守る。
この場合、RLは1.5kΩより大きくなる。
RLの決定は、Vsと0.5mAで決まるのでしょうか。データシートの見方が
違えば話は変わると思います。様々なコンテンツで調べてみると、決定方法の記載がなく「**Ωを使用する」とすでに決まっていたり、「OUTから信号が得られるよう調整する」などの記載があったりで、RLを決定する根拠・方法がわかりません。
なので、今回のECMではVs=5.0Vを印加し、OUT側にバイポーラトランジスタの電流帰還増幅回路を繋いでの増幅(20dB程度)を考えた場合、このときのRLを何Ωにしたら良いのか解りません。Vsと0.5mAで決まるのなら、5.0V/0.5mA=10kΩ(ディレーティングを考えたら20kΩ程度?)となります。ですが、調べてみるとそこまで大きな抵抗値を使用している回路はないようです。もしくは電流帰還増幅回路の(出力電流/hFE)をベースに流すことを前提にECM回路の出力電流(上図OUTからの出力電流)を決め、そこから求めるのでしょうか。ですが、ベース電流はブリーダ抵抗(バイアス抵抗)から得ると考えると、上図OUTからの電流は意味が無くなります。
ちなみに初めは深く考えず、1mAを流すことを前提に5.0V/1mA=5kΩ(4.7kΩ使用)をRLとしました。これでもOUTに信号が現れることはオシロで確認しました。
長い説明となりましたが、データシートの見方、RLの理論的な決定方法をご教授願えないでしょうか。よろしくお願いいたします。
以上
ちなみに、いろいろ調べていたら、マイク回路の評価に400Hzや1kHzの正弦波がよく使われているようです。可聴周波数がだいたい20Hz~20kHzとした場合、両極端の20Hzや20kHzは実際はっきりとは聞こえないにしても、100Hz~10kHzくらいの幾つかの周波数(100Hzおきくらい)で信号評価してもいいのではと思います。
ですが、400Hzと1kHzの2か所で評価する場合が多いようです(間違ってたらごめんなさい)。なぜ、400Hzと1kHzなのでしょうか。500Hzや600Hz、2kHzや3kHzではだめなのでしょうか。
LAUBE TECHNOLOGY社製のECM
http://www.laube.com/catalogs/electronic/acoustic.htm
回答 (2件中 1~2件目)
何故400Hzかとの疑問ですが古い話ですね昔、
電話が黒電話(固定)電話だった時代、
受話器のマイクがカーボンマイクだった時代には性能が悪く300Hzから3kHzぐらいしかありませんでした。そこで交換機を含め伝送路全体の大域が狭く周波数特性の規定もスポットでしか規定されてな
くいわゆるオーディオ広域発信器も広帯域の連続ではなくスポット発振のものが多く松下通信、目黒、ケンウッド、菊水など測定器メーカーから市販されてました、JiSの規格でも改定前はスポットでした。
誤字ですゴメン
伝送路全体の大域
↑帯域
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昔の記憶なので間違っていたら御免なさい。
ECMの内部回路は,Nチャネル接合形FETのソース接地で,ソースがグランド
ドレインが出力端子に対応していると思います。
Max. Operation Voltage 10V は,基本的にFETの耐圧によって決まります。
Max Current 0.5mAは,FETのIDSSによって決まってしまうので,応用回路
設計者がコントロールできる値ではありません。選定された品種の場合,
Term(1)に流れ込む電流は,製品の個々のバラツキにより0.3mAの場合もあ
れば,0.4mAの場合もあるけれど,0.5mAは超えないですよと宣言している
値です。
回路設計者は,電源電圧がミニマムの場合に,ECMの内部回路のFETが能動領
域動作をできることが負荷抵抗RL決定の一つの要件となると思います。
具体的に,ECMの電源が乾電池1本で,定格1.5Vとします。この電池が使用に
伴い電圧がドロップしますが,0.9Vまでは回路動作を保つように設計すると
仮定します。最大電流 0.5mAですから,1kΩのRLを使うと,RLで0.5Vの電圧
降下があります。電源電圧0.9VのときRLの電圧降下が0.5Vならば,ECMに供給
される電圧は0.9V-0.5V=0.4V確保されるため,FETは能動領域を保てます。
1.5kΩのRLの場合,ECに供給される電圧は,0.9V-1.5kΩ×0.5mA=0.15V
とほんの僅かな値となり,能動領域の確保がギリギリであることが判ります。
RL選定の決定的な要因は以上ですが,その他考慮すべきことは以下のような
項目があるでしょう。
(1)交流的な出力電圧はできるだけ高くしたい
目的:SN比を稼ぎたい,次段のアンプの負担を減らしたいなど
→ RLは大きな値の方が望ましい
(2)ECMの出力側とアンプまでの間をシールド線で接続する場合,
シールド線の容量とRLで決まるカットオフ周波数を,可聴域よりも
十分に高くしたい。
→ RLは低い値の方が望ましい
参考になりそうなWEB情報を探してみましたが,適当なものが見つかりま
せんでした。過去には,半導体メーカーの接合形FETのアプリケーション
ノートなどにECMの回路例が掲載されていたと記憶しています。
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特性測定の周波数選定について
何点も測ればそれに越したことはありませんが,コストがかかりますので
代表をしぼり1点か2点にしていると思います。
感度特性を数値化する場合,周波数特性がフラットな中域周波数を選定する
ことが常套手段と思います。
電源電圧が十分高く,出力に接続されるシールド線が短いのならば,
RLはもっと高い値を使うことも可能です。1,5kΩに代えて,15kΩと
すれば,電圧で20dbの感度(ゲイン)を稼げます。
お礼
2009/06/29 14:48
回答ありがとうございます。データシートの見方も勉強になりました。電源電圧の変動とMax CurrentをもとにFETの能動領域を確保する考えですね。
そういうことからRLは幅があることがわかりました。
400Hzや1kHzの謎も中域周波数が元になっていることが解りました。ありがとうございました。