このQ&Aは役に立ちましたか?
線膨張係数違いの熱変形についての疑問
2023/10/16 17:32
- SUS304とSUS436Lの板をスポット溶接した製品が500℃で変形する現象について説明してください。
- 線膨張係数が異なるため、SUS304の方が伸び量が大きいと知られていますが、なぜ『くの字』方向に変形するのでしょうか?
- お力をお貸しいただける方、アドバイスをいただけますか?
線膨張係数違いの熱変形
2009/12/03 00:05
ステンレス材のSUS304(オーステナイト系)とSUS436L(フェライト系)の板を合わせ、
その中心付近にスポット溶接を一か所した製品があります。
その製品に500℃の温度を均一に掛けてた際に、スポット溶接を境に『くの字』に変形していきます。
変形方向は、左側:SUS436L、右側:SUS304とした場合
『くの字』方向となります。
線膨張係数から、SUS304の方が伸び量が大きい事は知っているのですが、
なぜ、今回の様に、左側:SUS436L、右側:SUS304とした場合
『くの字』方向となるのかが、説明できません。
お解りになる方、アドバイスでも結構です。
ご回答のほど、よろしくお願い致します。
回答 (6件中 1~5件目)
多分、『くの字』変形より、"鈍角の円錐"変形となっているのではないでしょうか?
皆さんが記述している通り、線膨張係数の差が原因で、スポット打点は一度溶融して
合金となっているので、専門家では無いので詳しい説明はできませんが、板の周囲と
合金となっているスポット打点の線膨張係数差が主要因と考えます。
また、スポット打点は鋼材に焼きを入れた事と同じ事になり、スポット打点とその
周囲は縮み軽く反りが発生します。
踏み板で、凸凹している板があれば、焼きを入れて冷やすと板材は縮み、板が凸凹を
なくす修正方法を取る事がありますが、その内容と同じ事が副要因で考えられます。
このQ&Aは役に立ちましたか?
この質問は投稿から一年以上経過しています。
解決しない場合、新しい質問の投稿をおすすめします。
線膨張係数は常温で次の値が紹介されています。
オ-ステナイト系ステンレス鋼13.6×10^-6(1/K)
フェライト系ステンレス鋼17.3×10^-6(1/K)
たとえばスポット溶接の間隔が100mm,温度上昇値が480℃とすると
溶接部間の寸法差は 480×100×(17.3-13.6)/1000000=0.18mm
となります。
膨張率はオ-ステナイト系ステンレス鋼<フェライト系ステンレス鋼
ですので,変形方向は提示の『くの字』になるのだと思います。
微妙な温度ではありますが,SUSの再結晶温度は500℃以上ですから,
今回の変形はおおむね線膨張の差と考えられます。
お礼
2009/12/14 00:35
ありがとうございました。
あくまでも素人の意見ですが、スポット溶接の時点で、相当縮み方向に応力が
掛かっている。その応力のかかり具合は、熱膨張の大きい素材ほど大きい。
という前提で、500度という温度は偏移点?というのでしたっけ・・・
焼きなましとかの温度を超えていますから軟化して残留応力が開放されてきて曲がったのだと思います。
自動車板金などで「お灸をすえる」とか言う手法が有りますが、
部分的に加熱⇒急冷すると、縮む現象を利用している訳で、
スポット溶接は特に強烈な「お灸」になっているのだと思います。
お礼
2009/12/14 00:35
スポット時の残留が影響していすですね。
ありがとうございました。
逆方向の変形であれば「線膨張係数の違い」から説明できるのですか?
他の方もおっしゃってますが線膨張以外に原因があると思います。
お礼
2009/12/14 00:33
ありがとうございました。
質問の確認から
既にスポット溶接された製品が常温では平面なのに500℃で変形が始まるの?
また変形量が「?mmくらい」とか説明した方がより具体的回答になるかと思う
単に線膨張係数の違いだけで、変形させるような応力にならない気もするが
もしかして溶接時の拘束条件など何らかの残留応力が生じて、500℃になると
SUS436L?側の高温強度が比較して極度に落ちるからでは無いだろうか。また
溶接後の冷却具合にによっても残留応力が生じるので、試験的に残留応力を
除去し、線膨張か残留応力なのかを確かめてみる方法もありえる気がします
お礼
2009/12/14 00:32
残留応力まで考えていませんでいた。
ありがとうございました。
お礼
2009/12/14 00:36
詳しい説明参考になりました。
ありがとうございました。