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減衰係数と損失係数の周波数特性
2023/10/16 15:41
- 減衰係数と損失係数についての運動方程式を立て、振動伝達を抑制する計算をしました。
- 損失係数はダンパーの減衰係数に比例し、系の装置質量に反比例します。
- 防振ゴムの伝達率には異なる式があり、それぞれの置き換えには根拠があります。
減衰係数と損失係数。損失係数の周波数特性
2008/01/23 11:54
除振ゴムをバネとダンパーで表した運動方程式を立て、外部の変位(y)⇒装置(x)への振動伝達を抑制する計算をしました。運動方程式
mx: + c(x・ - y・) + k(x - y) =0(:、・、は加速度、速度を表す微分要素)として y=y0 cos ωt に対する 定常解を x = x0 cos(ωt-Φ)とすると振動伝達率は
√( (1/u^2 + η^2) / (1/u - u)^2 + η^2) )
となります。ここに
η = c/√(mk)、u = ω/√(k/m) で、uは固有角振動数比です。ηは損失係数と呼ばれています。
損失係数はこのモデルではダンパーの減衰係数c に比例しますが、系の装置質量の平方根√mに反比例しています。これでは物質の特性としては相応しくないと思うのですが、ゴムの減衰係数c(やバネ定数k)は、載せた装置の重量によって変わり、損失係数ηは装置重量にかかわらず一定のように見えるのでしょうか。
また防振ゴムの教科書では 上記伝達率を
√( (1 + η^2) / (1 - u^2)^2 + η^2) )
としているものがあります。この場合、η = ω・c/k と置き換えたことに
なりますが、何か根拠があるのでしょうか。
参考:
小野測器さんの
www.onosokki.co.jp/HP-WK/c_support/faq/pdf/cf5damping_facter.pdf
除振系ではなく防振系なので方程式が少し違いますが η(ここでは=1/Q=2ζ)は同じです。
http://soil1.civil.tohoku.ac.jp/~uzuoka/sd2007/main_analysis.pdf
http://www.mech-da.co.jp/keisoku/sample.pdf
回答 (1件中 1~1件目)
基本的には,ゴムの損失係数ηは,周波数に関わらず一定とみなします。
また,ゴムを振動系に組み込んだ場合は,一般的には,複素バネ定数
K = k(1+jη) ・・・(1) (但し,jは複素数)
を導入します。
(1)を使って運動方程式を立て直し,振動伝達率を計算すれば,貴殿の言う
√( (1 + η^2) / (1 - u^2)^2 + η^2) )
になるはずです。
また,η = ω・c/k の件ですが,これは,バネとダンパーの並列系において,
ダンパーをバネとみなし,見かけのバネ定数をjωCと置けば,合成バネ定数
は,
K = k + jωC ・・・(2)
となります。(1)と(2)が恒等的に等しいと置けば,
ωC = kη ・・・(3)
になります。
なぜjωCとできるかは,粘性抵抗による力 f = C(dx/dt),x=X・exp(jωt)と
してやればわかると思います。
厳密に言えば,ゴムは変形形状によってバネ定数が変化します。なので,ゴムは実際は非線形バネです。
この辺については,防振ゴムの本をお持ちなら,詳しく書かれていると思います。
補足
2008/01/24 09:41
防振ゴムについて、本は手元になく要所のコピーをもらっいるのでゴムの
性質も良くわかりません。
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お礼
2008/01/24 09:39
mina さん、早速回答ありがとうございます。
質問が2つあって回答していただいたのは η = ω・c/k の方だと思います。
まだ意味が良くわからないのですが、物理モデル(運動方程式)の粘性項
f = c dx/dt を用いるのではなく、f = ( k1 + jk2 ) x で系を計算すると、
η = ωC/k1 になるということでしょうか。
ここではηは一定ではなく、ωによって変わってしまうことになりますが、
これはどういうことなのでしょうか。
もう一つの質問、η = c/√(mk) の方は、そもそもこのように物理モデル
を立てることが間違い、ということでしょうか。