本文へ移動
サポートシェアリングソリューション
OKWAVE Plus

このQ&Aは役に立ちましたか?

締切済み
※ ChatGPTを利用し、要約された質問です(原文:鋳造の優しい本)

鋳造の優しい本

2023/10/16 13:44

このQ&Aのポイント
  • 鋳造の担当をすることになったけど知識がない。初心者向けの本はある?
  • 鋳造で困っている低圧鋳造の問題を解決したい。
  • 脱ガス作業で空気中の水素が溶解したアルミに問題があり、その取り除き方を理解したい。
※ 以下は、質問の原文です

鋳造の優しい本

2008/02/25 17:04

鋳造の担当をすることになったのですが、知識がないので一から勉強しなくてはなりません。初歩のわかりやすい本はないでしょうか?
ちなみに当方、アルミの低圧鋳造をしておりピンホールの問題で困っております。
これからそのような問題点を解決していかなくてはなりません。

ちなみに脱ガスという作業を行っていますがちょっと理解できていない点があります。
溶解したアルミは空気と反応して酸化物ができると思いますが、空気の一部がアルミ中に水素として存在し、それが原因でピンホールができてしまうと聞いています。
しかし誰も理論的には理解できていません。
なぜ空気もしくは水蒸気と関係して水素が溶解アルミ中にふくまれるようなことが起こるのでしょうか?
また、それを取り除くのが不活性ガスであるアルゴンということですが、
どのような原理で取り除くことができるのでしょうか?

回答 (2件中 1~2件目)

2008/02/26 23:33
回答No.2

後半の脱ガスに関してです。
ピンホール生成の部分は参考URLの3.2(1)アルミニウムの項を参考にしてください。
反応式は表3.1-2にあります。

続いて不活性ガスによる脱ガスの機構です。
アルミ溶湯中では 1/2H2=H(アルミ中に溶解)の平衡反応が成立します。
この平衡反応は水素ガス分圧が低くなるとアルミ中に溶解する水素が減少することを意味しています。

Arガスを吹き込むという操作は水素ガス分圧の低い領域を作り出すということです。
つまりArガス気泡中の水素ガス分圧はきわめて低いため、
Arガス気泡のごく近くのアルミ中に溶解していた水素がArガス気泡中に移行して取り込まれ、
系外に放出されていきいます。
これを繰り返すことで、溶解していた水素を取り除くということが
不活性ガスによる脱ガスということになります。

以上のように脱ガス反応はArガス気泡周辺でしか進行しないので、
Arガス気泡とアルミ溶湯が接触する機会を増やす必要があります。
そのため脱ガスで吹き込むガスは微細な気泡を使用します。

少々言葉足らずの部分があったのと、厳密に用語を使っていなかったところがあり、
混乱を招いているかもしれません。すいません。

?参考資料での「固溶」と、私の言う「溶解」はこの場合ではどちらも同じ意味で使用しています。
ここでは溶融Al中の水素は水素分子ではなく水素原子として溶融Alの中に無秩序に混ざっている
ということをご理解いただければよいと思います。
ご質問の
「固溶しきれなくなり水素ガスが発生するという考え方でいいのでしょうか?」はそのとおりです。
「水素がすべて固溶している状態では水素ガスは発生していないという事でしょうか?」も正しいです。
「完全に固溶している状態では真空で引いても無意味ととらえていいのですか?」は誤りです。
この部分は?のご質問と深い関わりがあります。

?化学平衡の考え方が必要になります。
ご提示した反応式
 1/2H2=H(アルミ中に溶解)・・・(a)が示している内容は
左から右(水素ガスが水素原子になってAlに溶解する)にも
右から左(Alに溶け込んでいた水素原子が水素ガスになる)にも反応が起こる可逆反応であるということです。

左から右への反応の反応速度と右から左の反応速度がちょうど釣り合った状態を平衡状態と呼び、
(a)の反応の平衡定数KはK=[H]/PH2^0.5と表すことができます。
([H]:溶融Al中の水素の活量(大雑把に言えば溶融Al中の水素濃度です)、PH2:水素分圧)
平衡定数Kは温度が一定の場合は変化しませんので、仮に水素分圧が低くなると
平衡状態を保つためには[H]も減少しなければならないことになります。

例えば参考資料の図3.2-1では水素分圧1atmで705℃の時、水素溶解度は約1cm3/100gAlとしています。
ここで水素分圧を0.5atmに下げると√0.5=0.7なので、溶け込んでいた水素の3割は取り除かれるということになります。

?の質問の真空にした場合は水素分圧が低くなりますので、水素溶解度は低下し、
水素は取り除かれます。

で、Arガスによる脱ガスというのは局所的に平衡状態を乱すことが本質です。
Arガス気泡はArガス100%なので水素は含まれていません。
つまり溶融Al中に吹き込まれた微細なArガス気泡中の水素分圧はきわめて低いことになり、
真空の時と同じことが微細なArガス気泡の界面周辺で生じます。
Arガス気泡の界面では(a)の反応が右から左に進行し、生成した水素ガスは
Arガス気泡内に取り込まれ、やがて溶融Alの表面から抜けていくという機構で
脱ガスができるということになります。

以上わかりやすい説明になっているか不安ですが、ご不明な点があればまた質問してください。

どこかのURLに参考になるような図があればいいのですが
なかなか見つからないので、文章による説明になっています・・・。

ご質問の内容からすると「分圧」と「全圧」についてご説明するのが良いように思います。
全圧Pはその気体を構成するすべての気体成分の分圧P1、P2・・・の和で表せます。
 P=P1+P2+・・・
成分1の分圧はその気体中での体積率(vol%)と比例するので、その体積率をx%とすると、
 P1=P・x/100
となります。
例として空気を取り上げると、空気は窒素約80%、酸素約20%なので
 P=PN2+PO2
で、大気圧が1atmならPN2=0.8atm、PO2=0.2atmです。

同じようにして水素分圧PH2について考えると
 PH2=P・x/100
のうち、真空状態の場合では全圧Pが小さくなるのでPH2が小さくなります。
Arガス気泡中の場合では水素がありませんので、xが小さくなってPH2をできます。

どちらの手法でも水素分圧PH2が小さくなるのは変わりませんので、(a)の反応の
平衡定数にしたがって水素溶解度を低下できる、ということです。

こんな感じの説明でどうでしょうか?
まだわかりにくいところがあれば、また質問してください。

お礼

2008/02/27 10:18

ご丁寧な説明ありがとうございます。
しかしながら何分まだ不勉強なところがあるため、全文を理解できません。
いくつか質問させて頂いてよろしいでしょうか。

?3.2(1)で「固溶状態のHとして溶融Al中に固溶し、凝固時に固体中のHの固溶度が小さいことから気泡を生成する。Al中のH溶解度は、図3.2-1に示すように、固体中の固溶度が急激に低下することから、ガス欠陥となる。」
 とありますが固溶と溶解の違いを調べたのですが違いをいまいち理解できてないのが理解力不足の原因であると思ってるのですが、グラフにもあるように725度以上ですべて固溶できていた水素が500度くらいになると固溶しきれなくなり水素ガスが発生するという考え方でいいのでしょうか?水素がすべて固溶している状態では水素ガスは発生していないという事でしょうか?
完全に固溶している状態では真空で引いても無意味ととらえていいのですか?

?ご説明の中で「この平衡反応は水素ガス分圧が低くなるとアルミ中に溶解する水素が減少することを意味しています。Arガスを吹き込むという操作は水素ガス分圧の低い領域を作り出すということです。」とありますが申し訳ないのですが
意味がさっぱりわかりません。すみません。特に「水素ガス分圧が低くなる」というところがまずわかっていません。よろしければ今一度簡単に説明していただけませんでしょうか?何卒宜しくお願い致します!

ご回答いただきましたのにお礼が遅れて申し訳ありません。
何度も読み直しなんとなく理解できてきたところです。
しかしながら下記文章がいまいち理解ができません。

「つまり溶融Al中に吹き込まれた微細なArガス気泡中の水素分圧はきわめて低いことになり、
真空の時と同じことが微細なArガス気泡の界面周辺で生じます。」

なぜ真空と同じことが起こるのか原理がつかめておりません。。
よろしければまたご教授いただければ幸いです。

質問者

このQ&Aは役に立ちましたか?

この質問は投稿から一年以上経過しています。
解決しない場合、新しい質問の投稿をおすすめします。

質問する
2008/02/26 10:55
回答No.1

「 図解金型がわかる本 モノづくりの魅力と奥深さが見えてくる 」
中川威雄/著  日本実業出版社

などはいかがでしょうか。

お礼をおくりました

さらに、この回答をベストアンサーに選びますか?

ベストアンサーを選ぶと質問が締切られます。
なおベストアンサーを選びなおすことはできません。