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超硬のK種について理解する上でのポイントとは?
2023/10/15 22:34
- 超硬のK種は高硬度材や鋳物系の加工に使用されることが多いですが、なぜ非鉄金属にも使用されるのでしょうか?K種は、靭性が高く刃先を鋭利にできる特性があるため、非鉄金属の加工にも適しています。
- 靭性と耐摩耗性は相反する関係ですが、K種はバランスの取れた性能を持っているため、非鉄金属のような材料でも耐摩耗性を重視しつつ高精度な加工を行うことができます。
- また、非鉄金属を加工する際には、P種やM種の工具がより適しています。P種は高速加工に向いており、M種は熱膨張による加工精度の低下を防ぐことができます。ただし、非鉄金属は切削時に粉塵が発生しやすく、工具の寿命を短くする可能性もあるため、定期的なメンテナンスが必要です。
超硬のK種について
2008/11/19 19:42
超硬のK種は耐摩耗性が強いため高硬度材や鋳物系に使われる事が多いと思いますが、なぜアルミ等の非鉄金属(耐摩耗性は必要なさそう)にK種が使われるのですか。以前聞いた話ではK種は、靭性が高く刃先を鋭利にすることができるからだよと聞いたことがあるのですが、靭性と耐摩耗性は相反する関係だと思うのでしっくりきません。この辺について詳しい方がおみえでしたら是非教えてください。
また、P種やM種でアルミ等を加工した場合のデメリット等も教えてください。
よろしく、お願い致します。
質問者が選んだベストアンサー
まず、超硬というのはK種が基本形となっている事をご承知置き下さい.
K種というのは炭化タングステン-コバルト(WC-Co)系の合金で、
P種やM種というのは鋼の溶着を低減すべく
そこにタンタルやチタンなどの化合物を添加してあります.
しかし、そういった添加物は炭化タングステンに比べると
鉄だけでなく結合剤であるコバルトともくっつき難いため、
量が多いほど超硬という集合体全体としての靭性を低下させます.
K種に対して普通鋼向けに添加物を加えたのがP種で、
P種よりもそれらの添加量を減らしたのがM種です.
このため、とくにP種に関しては鋼以外に使う事はまずありません.
M種は主にステンレス鋼に使われますが、中間材種であるため、
P種に比べればまだ幾らか汎用性があります.
K種にコーティングを施せば鋼の軽切削程度はできる様になりますが、
K種は鋼の溶着を起こし易いため、この溶着により欠損に至る事があります.
そういう意味で鋼の加工に対しては
「K種はP種よりも欠け易い」という訳なのですが、
結合剤のとの結合性からすれば、超硬としての素性は
K種に比べるとP種の方が靭性が低い事になります.
炭化タングステンは、他の超硬質と比べても硬いですので、
炭化タングステン含有量のより多いK種というのは、
炭化タングステン以外の超硬質を添加したP種やM種に比べて
素性としては耐摩耗性も高いのです.
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お礼
2008/11/21 19:46
非常に詳しい回答ありがとうございました。
大変勉強になりました。