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鋳物における、めねじのせん断について
2023/10/15 19:48
- 鋳物のタップは圧延材と比較して深くすることが一般的ですが、ねじ山のせん断強さを計算すると圧延材と同じかそれ以下で済むことがわかりました。
- 鋳物のねじこみ深さは通常、ねじ呼び径の1.5倍とされていますが、これが間違っているのかどうか知りたいです。
- 鋳物のせん断強さは引張り強さに比べて大きく、FC250でもτ=350MPa、FCD450では630MPaとなります。 したがって、材質によらず、計算式は同じです。
鋳物における、めねじのせん断について
2007/01/21 15:06
はじめて投稿します。よろしくお願いします。
一般的に、鋳物のタップは、圧延材(S45C,SS400)と比較して深くすることになっていますが、ねじ山のせん断強さを計算すると圧延材と同じか、それ以下で済むということになってしまいました。
計算方法が間違えているのか、鋳物のねじこみ深さは呼び径の1.5倍という私の教わった常識が間違えているのかご存知の方教えてください。
<タップ深さについて>
私の職場では、ねじこみ深さは圧延鋼の場合、ねじ呼び径×1.0
鋳物の場合、ねじ呼び径×1.5という風に言われていました。
また、JISでもスタッドボルトの鋳鉄めねじ深さには同様の記載がありました。
<めねじせん断強さの計算方法について>
鋳物のせん断強さは引張り強さに比較して大きく(約1.4倍)、
FC250でもτ=350MPa、FCD450では630MPaもあります。
それに対してS45Cはτ=345MPaです。
計算式は以下を用いましたが、材質で変わってくるパラメータはせん断強さだけなので、圧延鋼も鋳物も一緒ということになります。
W=πd(P/2+(d-D9)tan(a))・Z・τ
W:せん断荷重
d:呼び径
P:ねじピッチ
D:有効ねじ径
a:ねじ角度/2(30°)
Z:ひっかかりねじ山数
τ:ねじ山せん断強さ
どなたかご存知の方、お忙しいところ申し訳ありませんが、ご教授よろしくお願いします。
回答 (3件中 1~3件目)
RB利です
問題は鋳物のせん断荷重はどこの資料からでしょうか
一般的だとすれば鋳物材質は厳密に管理され
鋳造時の型や押し湯、湯口など最高の状態(JISで決められています)で
サンプルを鋳造した時のデーターです
実製品では先に書いた状態とは大きく状況が変わっています
此方での製品を測定用に加工しての実測値では規定の半分もない鋳物が
多く見られました
鋳造品は生き物と言われ乾燥した気候と湿度がある気候で、また湯の温度とか
少しの条件で品質が大きく変わったものが出来ます
その点圧延品は
安定した品質が確保されまたデーターも実圧延材をサンプルとしている為
差はありません
まずは実製品でタップされた鋳物に1D、1.5Dのボルトを規定のトルクで
実験してみてそれに安全を見たボルト効き長さにすることを
お勧めします
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欠陥というよりは 硬さがやわらかいので、めねじの1山2山めが痛んでしまうので、長めにして 倒れやこじりを避けています。局部的なねじ山強度を考えなければ 応力上は余裕があります。 変形量を考慮して決めているはずです。
私の持っている古い資料では、鋳鉄の許容せん断応力は軟鋼の30%程度を
設定しています。実際のせん断強さ(破断値)はほぼ同じでも設計的設定値は
小さくするのが良いと思います。
理由は、鋳物の場合鋳造欠陥のある場合がありそのための安全係数を掛けて
やる必要があります。鋳物の場合1.5倍にするという貴社の設定は正しいと
考えます。
また仮にねじ径の3倍をねじ込んでも強度に貢献しないと思います。
お礼
2007/02/23 19:14
RB利さん。ありがとうございました。
せん断荷重はミーハナイトメタルのFCまたはFCD相当品の資料から持ってきています。
せん断については、引張と違って基準値ではないので参考値となります。
また、定期的に取る引張試験のサンプルもJIS規格に準じた試験片で
テストしており規格は満たしているようです。
しかし、RB利さんのおっしゃるとおり、サンプル試験片は冷却速度など
条件の良い状態のものであり、部位によっては温度降下が緩やかで
黒鉛が成長し弱くなる場合もあるかと思います。
今後、各部位でせん断試験を行なってみる予定です。