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抜き加工の適正クリアランスとは?
2023/10/15 17:24
- 抜き加工の適正クリアランスについて教えてください。
- 従来の抜き加工のクリアランスは6%~8%だが、プレスメーカーによってはより広いクリアランスを求めることがある。
- 某大手プレス金型用部品メーカーの技術データによると、軟鋼の場合には10%~12%程度のクリアランスが推奨されている。
抜き加工の適正クリアランスについて
2007/03/30 17:56
教えてください。
当社、プレス金型の設計製作をしております。
従来抜き加工のクリアランスは、板厚の6%~8%(片側)をとっておりましたが、プレスメーカーによってはもっと広くして欲しいと言われることがあります。
板厚1.2mmに対し、片側0.1mm程度(板厚1.2mmで10%)とって欲しと言われますが、そこまで広くしても問題ないでしょうか。
材質は、SCGA、SPC等です。
某大手プレス金型用部品メーカーM社の技術データによると、軟鋼の場合は10%~12%程度となっておりました。
質問者が選んだベストアンサー
問題ないです。軟鋼の場合、クリアランスを10%程度にしたほうがせん断面がきれいです。恐らく6%で加工した場合は2次せん断が出ていたのではないですか?
そもそも何故クリアランスが必要か考えたことありますか?抜き加工とは金型で切っているのではなく、ちぎっています。もっと正確に言うと、降伏点まで変形させてその後は割れています。大雑把に降伏点までの変形部分がせん断面、割れた部分が破断面です。そして、その破断面をもう一度パンチがこすっている部分が2次せん断です。抜ける工程で上からの割れと、下からの割れが適正に出会うところが適正クリアランスとなります。したがって、降伏点によってクリアランスは違います。一般的に硬い(割れやすい)ものは大きく、軟らかい(割れにくいもの)は小さくなります。ちなみに私は、SK-5の抜きにおいて、25%のクリアランスをとったことがありますが、非常にきれいな断面でした。2次せん断が出なく、せん断面が少ないということはパンチの磨耗も少なくなります。
ところが、実際御社のようにもっと少ないクリアランスを用いているのが普通です。会社の考え方によるのでしょうが、カス上がりの問題、抜きバリの問題、せん断面の長さの問題、破断面側の寸法変化の問題等もあり、小さくなっているようです。
したがって、上記の問題を意識した上で、クリアランスを適正に近づけるのは形寿命・抜き荷重の上で有利になると思います。
SPC10%程度では抜きそのものには問題ないです。ただし、カスがあがりやすくなりますので、その対策は必要です。うまくバランスを取ってみてください。
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その他の回答 (2件中 1~2件目)
midoriさんが言われる通りだと思います。
たぶん、得意先は金型寿命の事を思って言われているのではないでしょうか。
やはり、クリアランスが小さくなれば型寿命は短くなるでしょうし、
midoriさんの言われる様に、2次せん断が発生し易くなりますので
断面は逆に悪く見えます。
やはり一般的な製品でダレ面も気にならない程度でしたら、8~10%の
クリアランスが適切ではないかと思います。
お礼
2007/07/26 10:13
お礼が遅くなりまして大変申し訳ありませんでした。
サイトにログインできない等の問題があり、遅くなってしまいました。
midoriさんへのお礼にも書いたとおりの事情のようでした。
それでも、従来より広い目のクリアランスを取ることが、会社内で認知されるようになったことは大きな収穫でした。
今後も自分なりにデータ収集して、より高めていきたいと思っております。
いろいろアドバイス頂き、ありがとうございました。
お礼
2007/07/26 10:06
お礼が遅くなりまして大変申し訳ありませんでした。
サイトにログインできない等の問題があり、遅くなってしまいました。
クリアランスは6%程度でも問題ありませんでした。
というのは、プレートにガイドポストを組んで、位置決めノック穴を全てワイヤーとNC加工し、型合わせ調整なしで組付けたところ、問題なく抜けました。
質問したときは、F社のQBダイセットでの金型製作だったのですが、どうやらそのダイセットに問題あるようです。
かなり長い期間使用しているので、オーバーホールが必要かもしれません。
それでも今まで社長はじめ、勘と経験だけが頼りであった弊社の金型加工でありましたが、今回のことにより新しい考え方を得ることができました。
アドバイス頂き、まことにありがとうございました。