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熱応力と引張り応力:同一変形での応力の違い
2023/10/15 02:28
- 正六面体の一部面を法線方向に拘束し、熱膨張による応力を求めると、全ての方向で応力値がゼロになる。
- 同じ拘束条件で熱を取り除き、拘束していない面を引っ張ると、応力値が非ゼロになる。
- 同じ変形のはずなのに、応力が熱膨張時にゼロで引張り時に非ゼロになる矛盾がある。
熱応力と引張り応力
2006/03/28 14:41
応力に関して疑問点があるので質問させていただきます。
以下,ABAQUSとNastranを使って検証してみました。
正六面体(立方体)の6つの面のうち,3つの面(xy面,yz面,zx面)のそれぞれ法線方向を拘束し,熱膨張による応力を求めてみると,全ての方向で応力値がゼロになります(数値計算上はゼロになりませんが,限りなくゼロに近い値になるため,事実上ゼロ)
次に,同じ拘束条件で熱の作用を取り除き,拘束をかけていない面を法線方向に引っ張り,熱膨張の時と同じ変形となるようにして,そのときの応力を求めてみると,応力値は非ゼロになります。
両者とも,歪や変位は非ゼロになります。応力が,熱膨張時にゼロ,引張り時に非ゼロとなります。
結果的に同じ変形をさせているのに,一方では応力ゼロ,一方では非ゼロになります。
これは理論上の矛盾ではないかと思いますが,どのように考えればよいのでしょうか?
回答 (3件中 1~3件目)
応力とは内部の抵抗力です。
熱によって自由熱膨張する条件で解析していますので、応力は発生しません。例えばもう一つのxy面を拘束してみてください。膨張したいのに膨張できないので内部に抵抗力、つまり応力が発生します。あとは、温度差だったり、線膨張係数の違いなどで「のびたいのに伸びない」「縮みたいのに縮めない」とういう状況で応力が発生します。
外部から引っ張った場合、もちろん、それに抵抗する力、応力は発生します。現象としてつりあってなければいけませんから。
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この場合、ひずみの種類が違います。
例題での熱荷重によるひずみは熱ひずみが発生します。
熱ひずみ=温度×線膨張率の等方ひずみ
この熱ひずみが外部あるいは内部的な拘束によって自由に
膨張できない場合に、弾性ひずみが発生させ応力が
発生します。(例題は自由膨張なので応力は発生しない)
熱ひずみと同等量の強制変位は弾性ひずみが発生しますので、
フックの法則により応力が発生します。
それは、理論の矛盾でなく、応力0になる時の体積が温度により異なるからではないですか?
鋼材の場合、線膨張係数によって表されるように、温度により、体積が変化します。今回の事例に近づけて考えると、
1.全面拘束されて、内部応力0の正六面体を考える(線膨張係数>0)
2.この物体を加熱すると、圧縮の内部応力が発生する。(形状は全面拘束により変化しない)
この時点で、形状が同じで、応力が違った状態が出来上がります。(熱による膨張の影響)
理解できたでしょうか?
補足
2006/03/28 15:19
早速の回答ありがとうございます。
引っ張り荷重を加えて変形させた形状 = 熱膨張して変形した形状
なら,結果的に応力は同じになると思っているのですが,
違うのでしょうか?
素人質問で恐縮です。