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機械のピッチ誤差測定について
2023/10/14 05:40
- メーカによるピッチ誤差測定で、1000mmのストロークで0.025mmの誤差が発生した。
- 測定に使うピッチマスターは温度によって変化する可能性がある。
- 室温の変化によって機械の状態やピッチ誤差補正に影響を与える可能性がある。
機械のピッチ誤差測定について
2005/10/15 16:24
このあいだ、メーカにピッチ誤差測定を行っていただいたのですが、1000mmのストロークで0.025mmも誤差がありました。
出荷時に測定しているはずなのにこんなに変化するものなのでしょうか?
又、測定に使うピッチマスター?も温度によって変化するのではないでしょうか?
私の工場は室温も一定ではないので、暑い日に測定するのと寒い日に測定するのでは機械の状態も違うと思います。
測定に詳しい方教えてください。
例えば、室温30度の環境で500mmピッチ公差±0.02のリーマ加工を行う場合、3次元測定室が20度とすればどうしたらいいのでしょうか?
温度差を考慮しなければならないのは、何となくわかるのですが具体的にどうすれば良いかピンときません。
先の工作機のピッチ誤差補正も測定した室温ではそこそこ出ていると思いますが、室温が変化することで設定した補正値は変える必要があるのでしょうか?
つかみどころの無い質問ですが、教えてください。
質問者が選んだベストアンサー
これまでの回答を否定するような部分もありますが、私見ということでご容赦下さい。
>例えば、室温30度の環境で500mmピッチ公差±0.02のリーマ加工を行う場合、3次元測定室が20度とすればどうしたらいいのでしょうか?
>温度差を考慮しなければならないのは、何となくわかるのですが具体的にどうすれば良いかピンときません。
>先の工作機のピッチ誤差補正も測定した室温ではそこそこ出ていると思いますが、室温が変化することで設定した補正値は変える必要があるのでしょうか?
簡単に言えば、機械が鉄で被削材が鉄ならば、膨張する率はほぼ同じなので、ほとんど補正する必要はないでしょう。マイクロメータなどでの長さ測定と同様に考えて良いです。
ですが、「ほぼ」「ほとんど」というのが、要求精度が厳しくなってくると問題になってきます。
それを考慮しなくてすむというのが、三次元測定室と同じ「20度にする」の根拠と思います。
次に、一時に室温が20度であっても、それに変化があると、巨大で複雑な構造のMCの機体温度がまんべんなく20度にはなっていないという問題があります。
普通、機体温度の変化は室温の変化より遅れます。
機体の温度をまんべんなく室温と同じにするには、室温の変化を少なくしなくてはいけません。
それが「恒温にする」の根拠と思います。
切削液の温度を同じにすることも忘れてはいけません。直接ワークやテーブル等にかかるわけですから。
それから、「20度」にして「恒温」にすればそれで良いわけでもありません。MCは多くの熱(冷)源を持っています。
MCによっては、熱(冷)源対策の工夫がされたり、特別仕様が用意されたりしています。
また、MCによっては、環境温度(室温)の変化の影響を受けにくいような工夫がされたり、特別仕様が用意されたりしています。
お使いのMCはどうでしょう?
>ついでに教えていただきたいのですが、最近のマシニングセンタの位置決め精度(フルストロークで)はどれくらいかご存知ですか?
>例えばストローク1000mmでは?
JISでは、立・横で許容値が異なりますが、軽く±20μmを超えます。
ですが、最近のそこそこのメーカのMCでしたら、スケールフィードバックなしでも位置決め精度は±10μmを切っているでしょう。
>測定に使うピッチマスター?も温度によって変化するのではないでしょうか?
ピッチマスターの材質について知りませんが、温度変化による熱膨張は、おおむね一般の鋼や鋳物と同じくらいと考えて良いと思います。
温度慣らしは必要です。
半日~1日くらい必要でしょうか。
ここで問題になってくるのが先の室温の変化です。室温が変わっていってしまってはいつまでたっても温度慣れしません。
>1000mmのストロークで0.025mmも誤差がありました。
>出荷時に測定しているはずなのにこんなに変化するものなのでしょうか?
どうでしょう?なんとも分かりません。
メーカからの出向員の測定に疑問を持たれて納得されていないと察しました。
それならば、もう一度その旨をメーカに連絡して、再測定を依頼されるのが一番良いのでは、と考えます。
クレームをつけるということです。
その際に、本機で本加工をするにあたり、室温等環境の管理についてどの程度必要なのかも確認されてはどうですか。
必ずしも「恒温室に入れて下さい」になるとは限らないとも思いますし、ダメダメMCでしたら「24時間機械の前後左右上下を20±0.5度に温度管理」しても無駄になってしまうでしょう。
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その他の回答 (14件中 1~5件目)
基本的に温度変化による膨張など寸法変化を補正する!という考え方は止めたほうがいいです。全部の温度を校正温度一定にする方向で考えられたほうが」いいです。手で持ったマイクロメーターがどれぐらい伸びたか?考えながら測定しても疲れます!手袋をするとか金属部分に触らないとかルールを作って環境を整えたほうがいいです。ピッチ誤差補正はあくまでネジピッチの製作誤差を補正するのであって温度補正ではありません。そもそも最近の機械は大抵スケールフィードバックが付いてませんか?スケールが尽いてれば原理的には温度の問題は考慮しなくて大丈夫です。国産一流メーカー品ならば。
以前にも書きましたが最近NCになってから(1000分台表示のせいか?)
精度を無闇に気にする人がおおいですが、
そんな仕事してますか?
ありますか?
環境ですか?
測定器買えますか?
工具は?
安田ですか!?あなたの体温は?測定器の校正は定期的にされてますか?
校正専用室専門の人員がいますか?
床に断熱材が入ってますか。機械の電源を24時間入れっぱなしにできますか?加工前12時間以上ウオーミングアップ出来ますか?
最近の工作機械のピッチ誤差ですが、X3000の機械(スケール付き)
で、工場内リミット±0.007mm
実際には±0.005mm程度には入っています。
お客さんの所に入ってからのリミットは全長で±0.012
っていう所でしょうか。
ご参考までに
ASさんも
熱変位について書かれていますが
私も熱変位が関係しているのではないかと思います。
私の経験ですが
負荷のかかる加工をした直後に
精度の必要な加工を行います。
熱による熱変位を逆手に取って
熱変位を出し切ったところで
補正値を決定して加工を行うことで
私なりに加工精度を安定させています。
参考に書き込みさせていただきます。
工作機械の検査成績表の位置決め精度や繰り返し位置決め精度は
レーザ測定による静的数値と捕らえてよいと思います。
実加工をある程度想定したサイクルをメーカ独自に規定し、
それによる精度をメーカは測定しているはずですので、
詳しい精度を知りたい場合は、メーカに聞くしかありません。
(公的規定によるサイクルもありますが、より実加工に近いサイクルと
なるとメーカオリジナルかと思います。)
ただ、このあたりの数値は機械性能・機械の長所・短所が如実に現れている
数値なので、情報開示するかは分かりません。
逆に、その精度を売りにして機械を販売しているメーカもあると
聞いたことがあります。
<質問とは話が離れてしまいますが参考に>
熱変位対策やスケール無しの機械で、熱変位による変位量が大きい箇所は
主軸絡みと思います。
主軸発熱により主軸付近は熱膨張するが主軸から遠い所は
冷えたまま。結果この温度差により機械構成部品が変形。
(機械形態によりこの変形のメカニズムは変わります)
この変形も時間と共に初期状態に戻る方向に変形と言った具合かと思います。
実加工サイクル後の位置決め精度は機械形態・構造により変わるため
一概に言い難いと思います。
精度はバランスが大事です。一つだけ良くしても駄目です。全体のバランスがよくないと無意味になります。例えばここで出ているような数字を云々するならば工場全体!の恒温室化は避けられないし作業手順も大幅に改善する必要があるでしょうし知識、技術も当然必要になりますし。それに見合った仕事もいります。