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鍛造金型表面処理の剥離について教えてください
2023/10/13 13:25
- 金型の表面処理が剥がれる剥離という現象は、どういった理由で、そうなるのか教えてくださいませんか?
- 剥離が型の低寿命となっている理由について教えてください。
- 表面処理が型の表面に浸透しているにもかかわらず、ある一部だけが剥がれるという疑問についても教えてください。
鍛造金型表面処理の剥離について教えてください。
2004/12/25 11:32
金型の表面処理が剥がれる剥離という現象は、どういった理由で、そうなるのか教えてくださいませんか?色んな要素があると思うんです。その剥離が型の低寿命となっています。表面処理が型の表面に浸透しているにもかかわらず、ある一部だけが剥がれるというのは、表面処理を疑うのか型打ち潤滑条件を疑えばいいのかわかりません。
回答 (3件中 1~3件目)
鍛造金型の歯の部分の表面処理の剥がれですか。
表面処理の種類が何かということもありますが、一般的には鍛造の応力に耐えられなくて、金型母材が変形して、それに表面処理が追従できなくて剥離するような場合が多いですね。
母材の強度が不足している。鍛造の加工熱により母材が軟化してしまったために最終的に強度不足となった。冷却が不足していたり、鍛造の潤滑が悪くて擦動発熱も大きくて、金型材への熱負担も大きくなり軟化する場合もあります。また冷却がきつすぎて鍛造サイクルでの温度差が大きすぎると金型材の熱膨張収縮差によるヒートクラックが厳しくなります。極端な場合、ヒートクラックによって摩擦抵抗が高まって、最終的に擦動発熱が大きくなって軟化する場合さえもあります。また仕上げ粗さが悪いと摩擦抵抗で剥がれる場合もあるでしょう。
例えば窒化処理は、母材を強化して強度を出していますので、母材の熱軟化に応じて軟化します。
薄すぎても強度不足になりますし、厚すぎると靭性が無いので、窒化層そのものの内部から破壊して剥がれる場合もあり、適正な厚みがあります。
全てが相対的なものなので、一つを疑うのでなく、全体としてのバランスが崩れていないかを疑うことが大切で、潤滑も鍛造条件も金型材も金型の仕上げも表面処理も被鍛造材も全て洗ってみてはどうでしょうか。
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加熱・冷却というサイクルは膨張、収縮を繰返す訳ですから、剥がれの一因になりえます。それならば、特定の個所で膨縮の差が大きい事になります。
母材の軟化は材質にも因ると思いますが、膨縮による加工硬化を生ずる材料を利用するなら軟化はありえないと思います。(当方は鍛造金型には不詳なので割引いてお受取りください)
お礼
2004/12/25 14:25
なるほど…今の表面処理は膨縮に絶えられてなかったり、高応力が掛かりすぎなんですね。これから表面処理の種類や使用用途など勉強し、荷重や温度データ採って勉強します。鍛造金型には不詳とはいえ、とても参考になりました。ありがとうございました。
鍛造金型に関しては不詳ですが、特定の部分だけが表面処理がはがれるというのは
この部分に変形を伴う高応力が発生していることが考えられます。
一般の部品などは高応力個所に塗装はがれ、錆等の発生が所見されることと同様です。
補足
2004/12/25 13:43
ご回答ありがとうございます。私は、熱間鍛造でのデファレンシャルサイドギヤを量産しています。そのギヤ側の歯面に剥離が起こるのですが、やはりギヤのように狭い箇所に肉を延ばそうとすると、高応力が掛かるというわけですね。では、型の温度差(成形後と潤滑冷却後)の波よる、表面処理又は、母材の軟化も剥離の原因なのでしょうか?
お礼
2004/12/27 03:51
本当にわかりやすい回答ありがとうございます!色んな剥離があるんですね。猫じゃらさんのおっしゃる通り現状全体のバランスが崩れているように思います。しかし確実なデータすら無いし確立されていないので、まず剥離が発生した型のヒートクラック、粗さなど調査、型温度調査、剥離が発生した、していない時の潤滑成分、鍛造条件が適正か?ということから、細かく調べて行きたいと思います。ありがとうございました。またご指導のほど宜しくお願いします。