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HRC55、深さ20mm程度の均一な硬度の焼入れ方法について
2023/10/13 10:27
- 海外部品を調査していると、HRC55で深さ20mm程度の均一な硬度の焼入れを施している部品がありました。
- 当社では、高周波や浸炭を所有しているのですが、色々な条件でトライしても、なかなか同様の焼入れが出来ませんでした。表面硬度が上がってしまい、深くなるに連れて硬度が低下します。
- どんな方法で上記条件がクリア出来るのでしょうか。推測でも良いので、色々とご意見伺えたら幸いです。
HRC55、深さ20mm程度の均一な硬度の焼入れ…
2003/05/02 15:17
HRC55、深さ20mm程度の均一な硬度の焼入れ方法について
海外部品を調査していると、HRC55で深さ20mm程度の均一な硬度の焼入れを施している部品がありました。
当社では、高周波や浸炭を所有しているのですが、色々な条件でトライしても、なかなか同様の焼入れが出来ませんでした。どうしても表面硬度が上がってしまい、深くなるに連れて硬度が低下します。
どんな方法で上記条件がクリア出来るのでしょうか。
推測でも良いので、色々とご意見伺えたら幸いです。
質問者が選んだベストアンサー
?硬化深度を大きくする為には、材料面からは『焼入れ性』を改善した成分系にする事です。
表面から内部に入るほど、焼入れ時の冷却速度は小さくなりますが、『焼入れ性』の良い材料を使えば、冷却速度がある程度小さくなっても、焼入れ後正常なマルテンサイト組織が得られます。
『焼入れ性』は、各材料のジョミニー曲線(焼入れ性試験)、CCT曲線(連続冷却変態曲線)などによって、評価出来ます。
?高周波加熱は電流の表皮効果によって表層部が加熱されますが、硬化深度を大きくする為には、表層から深くまで、焼入れ温度(オーステナイト化温度)に到達させるために、表層部の予熱を行います(通常高周波加熱を複数回行う)。予熱はテンパーとは違います。
補足
2003/05/14 09:34
すいません。もう一点相談に乗って頂けないでしょうか。
私の無い頭で考えていたのですが、高炭素鋼を浸炭すると言うのは如何でしょうか。
全体に焼入れが入るのかなと思っていました。
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その他の回答 (4件中 1~4件目)
>高炭素鋼を浸炭すると言うのは如何でしょうか。全体に焼入れが入るのかなと思っていました。
というご意見ですが、浸炭で表面から深さ20mmも、均一な硬さを得ることは不可能だと思います。
お礼
2003/05/14 17:45
早速の回答ありがとうございました。
低周波でトライします。
材料側から見た場合、往々にして海外(欧州)の鉄鋼メーカーの素材は、コストダウンのためにいろいろ小細工をしている日本の素材と違って、教科書どおり(?)の素直な処理をしているために素材の素性がよく、熱処理もしやすかったりします。その分高かったりしますが・・・。
なお、この意見は個人体験からですので、日本の素材が悪いことを保証してるわけではないので念のため。
お礼
2003/05/14 09:31
材料が違う可能性がある訳ですか、、、
一度材料屋さんに分析依頼を出してみようと思います。
アドバイスありがとうございました。
製鉄プラントで使用している薄板用の冷間圧延ロール(通常、高C-Cr-Mo-V系鋼)は、熱処理を高周波焼入れして、表面から2030mmの深さまで、ほぼ均一な高硬度(この場合にはHS90以上)にします。
ポイントは上記のように、焼入れ硬化深度の大きい材料を選定する事、高周波焼入れでは、低周波の高周波電流により、表面からの加熱深さを充分とる事、及び予熱を充分に実施する事です。
お礼
2003/05/09 14:57
非常に参考になりました。
ありがとうございました。
もう少し教えて頂けないでしょうか。
?何故上記材質は、硬化深度が大きく出来るのでしょうか。
?最後に書いてある予熱とは、どう言う風なものなのでしょうか。テンパーの事でしょうか。
あつかましいお願いですが、回答頂けると幸いです。
お礼
2003/05/14 09:28
非常に参考になりました。
的確なアドバイスありがとうございます。
材料について調査して、焼入れ方法を見直してみます。
調べてみると、当社にも50Hzの低周波焼入れ機がありましたので、そちらでトライしてみます。
また、判らないことがあった時には、投稿しますのでアドバイスお願いします。