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SUS420J2の熱処理の寸法変化に関する問題
2023/10/13 07:22
- SUS420J2で加工した部材を熱処理すると、外径・内径の寸法が変化しますが、熱処理するたびに寸法の変化が一定しない問題が発生しています。
- 外径の公差が10ミクロン程度のため、熱処理後の寸法が不良品になることがあります。
- 各業者間でも熱処理後の寸法のバラツキがあるため、現在は全数検査が必要な状況です。
SUS420J2の熱処理
2003/08/26 16:01
お世話になります。
SUS420J2で加工した部材を熱処理すると、外径・
内径の寸法が変化しますが、今熱処理をお願い
している所は、熱処理するたびに、寸法の変化の
動きがバラバラで、一定していないようです。
(真空、HRC50以上)
外径の公差が10ミクロン程度のため、ひどい時は
熱処理後の寸法が3割くらい不良になります。
これは何か原因があるのしょうか?それとも、
寸法の変化は一定しない物なのでしょうか?
また、各業者さんによってバラツキがあるのか・・・?
現在は熱処理後、全数検査しないと納品できない
状況です。
どなたか詳しい方、おられましたらご教授下さい。
宜しくお願い致します。
回答 (2件中 1~2件目)
#1さんのご指摘の通りです。
工具鋼のような熱処理の為にセメンタイトの組織を球状化させた物でもHRc60位の硬度に焼入焼き戻しすると0.1%位の膨張が有ります。
SUS420J2の焼入れの真空焼入れで、冷却のアンバランスで問題が起きた事がありました。
製品の加熱は真空中ですので熱分布も良いのですが、焼入れ時の冷却はバッチの量にもよりますが業者によっては様々な製品を混載して熱処理するので製品の冷却速度が定まらずHRc50位だと焼き入れっぱなしで殆ど焼き戻しが出来ないようなことも有りました。
その様な事で、外径が8ミリ以下の小物部品を連続炉で熱処理をしておりますが、寸法変化は径方向には殆ど無く、長手方向が膨張したり収縮したりしました。
このことは材料の直線カット後の内部応力のばらつきが原因の一つと判明し、現在は硬度指定した材料をで加工しておりますが長手方が0,050、1%の収縮に安定致しております。
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材質によって多少の差はあるにしても、熱処理を行なうことにより寸法変化は避けられないのが現実です。
原因としては、素材の内部応力,加工時の加工応力,熱処理時の組織変化等々から歪みが生じます。
熱処理を行なって全てを10μ以内に収めることは至難のことと思われます。(どこの業者でも)
加工前の歪み取り(焼鈍)、偏肉の無い製品形状など対策を行なっても10μは大変と思います。
寸法公差を大きくする為に組み合わされる相手部品と調整できないか検討することも必要ではないでしょうか。
又はコストアップになりますが2次加工となりますね。
私はいつも110品程度ですのでほとんどの場合、研磨(2次加工)等を考えて寸法取りをしています。
根本的な解決策でなく申し訳ありません。
参考になれば幸いです。
お礼
2003/08/26 21:16
ご回答頂きありがとうございます。
参考になりました。
寸法公差を広げてもらえるか検討してみたいと
思います。
お礼
2003/08/26 21:19
いろいろと詳しい説明ありがとうございます。
参考になりました。